大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2019年11月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年8回発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
被害者を守れる社会へ 性犯罪の更なる刑法改正を
「恋愛関係における暴力‐デートDV‐」を防ぐためにできること
日常のあれこれ・共感・もやもや なんでも楽しく話せる場! 「わたしたちの会」が行われました。
YWの窓 映画「女を修理する男」
わいわい子ども食堂
日野原先生の遺言 納得死を実現する医療

被害者を守れる社会へ 性犯罪の更なる刑法改正を

 2017年、刑法の性犯罪規定が110年ぶりに改正され、強かん罪が強制性交等罪になりました。被害者が13歳以上の「女子」から性別を問わない「者」に広がり、「暴行又は脅迫を用いて」、「性交、肛門性交、口腔性交」をした者は5年以上の有期懲役に処するとされました。
 この改正は一歩前進でしたが、依然として「暴行又は脅迫」が要求されていることが、多くの被害者にとって大きな壁となっています。たとえ意に反する性交がなされても、「暴行又は脅迫」が無ければ犯罪は成立しません。判例は「暴行又は脅迫」の程度について、「相手方の抵抗を著しく困難にする程度」としており、被害者がどれだけ強く抵抗したのかが問われます。
 では、なぜ「暴行又は脅迫」が必要とされてきたのか。それは歴史的な沿革によります。強かん罪が制定されたのは明治40年。民法では妻は無能力者とされていた時代。強かん罪は、家父長制の「性的秩序」という社会の利益を守ることを目的とし、女性を保護するためのものではありませんでした。女性は子どもを産み、家のために子孫を増やす道具とされ、女性には強い貞操維持義務が課せられていました。夫以外の男性からの性交の要求に対しては、最大限の抵抗ないし真剣な抵抗をする義務がありました。このような「暴行又は脅迫」の要件が、日本国憲法が制定され、個人の尊重や男女平等が保障されるようになって以後も残り続けているのです。
 判例や通説は、強かん罪を性的自由や性的自己決定権を保護するための犯罪と解釈するようになりましたが、「暴行又は脅迫」の要件はそのまま残っています。 性犯罪におけるジェンダー平等を達成するためには、「暴行又は脅迫」の要件を撤廃し、被害者の性的自由や性的人格権を保護するための犯罪として、自発的な合意のない性交を処罰する方向で改正されなければなりません。
 今年3月に4件の無罪判決が出されたことをきっかけに全国各地でフラワーデモが開催されたり、法改正を求める署名活動に多くの賛同が集まるなど日本版#MeTooが盛んになっています。「No Means No」「Yes Means Yes」の先進諸国の立法例に学び、さらなる法改正を実現していきましょう。

雪田 樹理(弁護士、特定非営利活動法人いくの学園理事長、特定非営利活動法人性暴力救援センター・大阪SACHICO理事、認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ理事)

「恋愛関係における暴力‐デートDV‐」を防ぐためにできること

 すべての人には、自分の体を健康にし、心地よい関係を保ち、暮らしを守るために様々な情報を理解したうえで意思決定をする権利があります。みなさんが今を楽しみ、そして未来を決めていためにも身近な人と良好な人間関係を築くことはとても大切です。 人間関係のトラブルに巻き込まれないためにも、今回は「デートDV」に焦点をあて、井ノ崎敦子先生に話を聞いてみましょう。

  『恋愛関係における暴力‐デートDV‐』を防ぐためにできること 公認心理師/臨床心理士 井ノ崎敦子  恋愛関係であるカップル間における暴力のことを「デートDV」と言います。最新の内閣府が実施した調査によれば,女性の約5人に1人,男性の約10人に1人が、デートDVの被害を経験していることから、デートDVは身近な問題と考えられます。しかし、一般的に、殴る、蹴るといった身体的暴力だけが暴力と認識されているため、デートDVの被害を受けていたり、デートDVをしていたりしても、当事者やその周りの人々は、なかなかデートDVだと認識しにくいことがあります。

  そこで、以下にデートDVであることを見分けるためにチェックリストを用意しました。

<デートDVチェックリスト>
この中で1つでも当てはまるものがあれば、デートDVになります。

  □スマートフォンの着信履歴やメールの受信履歴等を見せることを
   交際相手に強制する。
 □交際相手から別れたいと言われたら、「別れると死ぬ」と脅す。
 □交際相手の言動で気に食わないことがあると、
   決まって長期間無視をする。
 □交際相手が嫌がっているにも関わらず、性行為を強いる。
 □交際相手からお金を借りて、全く返さない。
 □全く根拠もなく、交際相手も否定しているにも関わらず,
  他の人と浮気をしているのでは ないかと疑って
  、交際相手を責め続ける。
 □交際相手に不満があると、大声で怒鳴って恐怖を与える。
 □ことあるごとに、交際相手を馬鹿にする発言をする。

 もしも、自分や周りの人がデートDVの被害を受けているとわかれば、ぜひ信頼できる友人や家族、またはDVセンターなどの専門機関に相談しましょう。また,もしかしたら自分がデートDVをしているのではないかと心配になった場合は、交際相手と自分自身は別々の存在であることを思い出しましょう。どんな関係であったとしても、誰一人として、自分の期待どおりに振る舞うことを他者に強制する権利はありません。
 恋愛関係ではお互い、「この人と交際して良かったな、一緒にいると幸せだな」と思えることに意味があります。そのためには,片方の人の都合だけを優先するのではなく、お互いの思いを理解し合い、お互いにとって最もよい関わり方を実現できるように努めることが大切です。


井ノ崎敦子(公認心理師/臨床心理士)

日常のあれこれ・共感・もやもや なんでも楽しく話せる場! 「わたしたちの会」が行われました。

 9月19日(木)に「わたしたちの会」が行われました。「わたしたちの会」は2018年夏に開催された大阪YWCA100周年記念事業「若い女性の国際フォーラム」にフォーラムリーダーとして参加したメンバーを中心に不定期で開催されています。同年代の女性たちと安心して自分自身のこと、社会のことを話せる場をつくりたい、そんな声から生まれました。学生や20代ぐらいの社会人が集まり、おいしいものを食べながら日常のあれやこれやについておしゃべりします。(これまでのテーマ:「働くわたしたち」、「サイコロをふるわたしたち」、「CSW(国連女性の地位委員会)、ミュージカルワークショップ報告会」
 4回目の今回はドーナツとタピオカミルクティーを片手に、就職活動をテーマにした映画『何者』(原作:朝井リョウ、監督:三浦大輔)を観ました。「わたしたちの会」終了後、大阪YWCA会員の金志映さん(以下、ちよん)、赤穂双葉さん(以下、ふたば)にインタビューをしました。

Q. 大阪YWCAと出会ったきっかけは何ですか?

 ふたば:「若い女性の国際フォーラム」に参加したのがきっかけです。
 ちよん:私は小さいころに母に連れられて来ました。

Q. 二人にとって「わたしたちの会」はどんな場所ですか?
 ちよん:ダラダラすぎず難しすぎず、ちょうど良い場所かな。
 ふたば:ほっこりできる場所、終わると充実だったなと毎回思う場所です。

Q. いつも何か食べてるの?
 二人:いつももりもり食べてます!お菓子やお鍋とか。

Q. 映画の感想を教えてください。
 ふたば:こういう人いるよねとか私も同じ事思ってた!とか色々思い出した。他人事の映画には思えなかった。
 ちよん:日々取り繕って生きる自分を見透かされて後ろ暗い気持ちになると同時に、みんなそうなのよね〜と安心した。

Q. ふたばちゃんはつい最近就活を終えたところだと聞きました。就活はどうでしたか?

ふたば:大変だった!周りが受かっていくと置いてかれているみたいで焦るし、終わるまでずっと不安に駆られる。

Q. ちよんちゃんはすでに社会人ですが、就活を振り返ってどう思いますか?
 ちよん:考え方を変えて前向きに取り組めばもっと楽しかったのかも。

Q. 今後「わたしたちの会」でテーマにしたいことはありますか?
 ふたば:お金の話をしたいな。貯金の仕方とか、これはしといた方がいいよとか。
 ちよん:ジェンダー。特に恋愛とか性とかを下ネタでも討論でもなく楽しく考えたいな。

「わたしたちの会」は今後も続きます。次はどんなテーマになるか、何を食べるか、楽しみです!

(編集部)

YWの窓 映画「女を修理する男」

 20年以上戦争状態が続いているコンゴ東部。性暴力が、性的欲求を満たすためではなく、戦争の攻撃手段として組織的に行われている現状、被害者には幼児や生後数ヶ月の乳児も含まれる衝撃。ムクウェゲ医師と医療チームの人たちは、日々涙を流しながら治療を進めておられ、外科的・内科的な治療だけではなく、心に深い傷を負った被害者の心理的なケアも同時に施され、時間をかけて心身の回復をサポートしておられる様子が、歴史的背景も含め描かれています。
 ムクウェゲ医師は、毎日治療にあたりながら、暗殺に合う危険を冒しつつ、苛酷な現状を世界に知らしめるべく積極的に発言、加害者たちを法的な場で裁く事にも尽力されており、ノーベル平和賞受賞は、コンゴの現状、人々の苦しみを私たちに知らせてくれました。そして、コンゴを戦争状態から抜け出せなくさせているのは、レアメタルと呼ばれる鉱物資源を産出するエリアだからで、レアメタルは、紛争地から遠く離れた安全地帯にいる私たちが毎日使うスマートフォン、パソコン、カメラなどに欠かせない素材なので、私たち先進国に高値で売れるから、つまり、私たちにも責任の一端があることを突きつけられます。

  体と心を救う医師であり、人権活動家のムクウェゲさんに心動かされると同時に、先端機器の便利さを享受する私にできることは?と問わずにいられない映画でした。

(会員 津戸 眞弓)

わいわい子ども食堂

2019年7月24日、31日、8月21日

大阪YWCAシャロン千里こども館で、夏休み中の7月に2回、8月に1回「わいわい子ども食堂」がオープンしました。
 参加者は、小学生、そのきょうだいの未就学児とお母さんが中心、中にはお父さんも。中には赤ちゃんもいて、5、6年生のお姉さん達には大人気でした。YWCAは初めてというお母さんもお一人。
 今回、前半2回は、こども館の夏休みの行事の日に設定したこともあり、14名、25名と定員オーバーの回もありました。
 メニューは、ドライカレー、チキンライス、レタスチャーハン、ポテトスープ、パンプキンスープ、サラダなどでした。食材の調達は、会員の方々からの寄付とフードバンク、ポスターを見た近隣の方から野菜の差し入れもありました。嬉しい限り!ボランティアは、60代から80代、5、6名で作りました。食事を頂いたあと、子ども達は、遊具で遊んだり、赤ちゃんを囲んだり、本を読んだりし、お母さん達はお喋りを楽しんだりと、こども館の空間で思い思いの時間を過ごしているようでした。
 子ども食堂の在り方も変わりつつあります。千里YWCAならではの、女性団体ならではの「居心地の良い場所」「異世代交流の場」作りを、焦らずに目指していきたい。諸先輩を見習って、健康寿命を延ばす努力をしなければ!

(会員 深堀 潤子)

日野原先生の遺言 納得死を実現する医療

講師 川越厚 医師

  9月7日(土)大阪YWCA千里で行われた、川越先生の講演に多数の参加がありました。在宅ホスピスケアの草分けで、日野原先生に最後のインタビューをされた方です。
 生涯現役で105歳を生き抜かれた日野原先生がよど号事件に遭遇、死を覚悟し「人のために生きる」と決心された経緯や、常に前向きで、キリスト者として進むことを最後まで貫かれたこと、そして近づく自身の死を「ありのまま」に受容し、死をみつめつつ、医師としての処置を判断し、最後に「ありがとう」の言葉を遺して、周囲も自分も納得のいくその時を迎えられたそうです。
 そのことを踏まえて、患者、家族の現実の死を具体的な例を挙げて、解りやすく話されました。「適切な方法で」患者を苦痛から解放する、「患者と家族という一人の病人」が死をみつめ、「あるがままを受け入れていく歩み」を支援して、さらに喜びを見出す手助けをする在宅ホスピスをチームで実践されている様子は「NHKプロフェッショナルの流儀」など、メディアでも紹介されています。
 講演終了後も、何人もの方から川越先生に質問があり、丁寧に対応されてました。

(会員 鈴木 一代)

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