大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2016年9月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年8回発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
参院選を終えて
〜女性市民たちが、今後さらなる運動を続けていくために〜
ピースアクション2016
たべもの・いのち・ことば〜未踏のピースアクションをめざして〜
もっと身近に憲法を
憲法カフェ〜知りたい、話したい、憲法を〜
YWの窓 平和への想いを新たに ひろしまを考える旅2016
大阪YWCA専門学校 ビジネス日本語クラス開講!
日本語教育の新しいカタチ

参院選を終えて 〜女性市民たちが、今後さらなる運動を続けていくために〜

市民運動から野党共闘へ

 2016年参院選は、日本の政治を考えるうえで、大きな節目となる選挙でした。憲法破壊政治の阻止、民主主義の回復、原発や集団的自衛権について市民の声をどう拡げ、政治家に届けるのか。
 昨年9月の安保関連法の暴力的な採決以来、全国でデモが行われ、市民が立ち上がり、歴史的な野党共闘を後押ししました。参院選を振り返ると、〈選挙は市民が作る〉という意識が、わたしたち市民のなかに芽生えたことは注目されるべきです。その結果が、前回は惨敗だった一人区で、野党共闘候補が健闘し、11人の当選でした。
 また、震災後の地域再生、TPP問題といった市民の暮らしに直結する争点がはっきりしていた地域での野党共闘の勝利は、これからの市民運動のあり方に大きな展望を与えてくれています。つまり、生活・暮らしと政治は直結しているという実感は、自分たちで地域を立て直す活動のなかから生まれてくるのです。
 参院選直前に話題になった保育園問題も、市民が抱える問題は、地域の問題なので地域の政治で解決できる、できなければ、国レベルでしっかり議論すべき問題だということを明らかにしました。

おおさか維新の強み

  ただ、関西の結果を見てみると、大阪と京都では投票率もわずかであれ下がり、一人区は全敗。そして、おおさか維新が躍進しました。このことはどう考えればよいのでしょうか。
 まず、「お維」党の躍進は、〈政治を変えて欲しい〉という願いが、関西ではメディアに多く登場する「お維」党に集中したといえます。地域政党として売り出す戦略は、政治と地域の暮らしとの近さを表しています。

尊厳ある暮らしのために

 憲法と民主主義では、選挙の際、市民の期待に応えられない、といった反省も聞かれますが、わたしは両者に共通する原点は、個人の尊厳だと考えています。
 尊厳とは、わたしたち一人ひとりが欠乏に陥らないこと、不安を共有してもらうこと、希望や夢を聞き届けてもらうことであり、人と人との間で育まれるものです。
 女性は、たとえば保育の場のように、地域とつながる機会が男性市民に比べ圧倒的に多い。人と地域の間で営まれる市民の生活が、尊厳ある暮らしとなっているかどうかを政治家も交え検討していく。そこに、新しい民主主義の萌芽が存在するのではないでしょうか。

岡野 八代 (同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科アメリカ研究クラスター教授)

ピースアクション2016 たべもの・いのち・ことば〜未踏のピースアクションをめざして〜

 藤原辰史(ふじはらたつし)さんは、京都大学人文科学研究所准教授、ご専門は農業史。著書に『ナチスのキッチン---「食べること」の環境史』(2012)等がある。昨年7月に結成された「自由と平和のための京大有志の会」の発起人の一人でもある。講演会では、ご自身の研究を通して日本の政治の現状を分析、危機の時代が求める市民による新しいピースアクション(平和運動)とは何かを話された。大阪YWCAの活動の充実に多くの示唆を得ることができた。講演の要旨を報告する。


   なぜヒトラーのような独裁者が生まれたのか? ヒトラーをつくったのは、「私たちは二度とこどもを飢えさせない。」というナチ党のスローガンに惹かれた国民であり、「他に適当な人がいないから。」と静観していた不甲斐ない野党だ。
 「民意」を味方につけたヒトラーは、世界一民主的なヴァイマル憲法第48条の、「大統領緊急令」につけこみ、危機を煽っては、正当な選挙で選ばれた総統の権限で、数々の「法律」をつくり、「憲法」を停止させた。
 それは、今の日本に似ていないだろうか? 選挙で勝った安倍首相は、「平和安全法制」という「法律」で、日本国憲法9条を停止させ、憲法で認められていない「集団的自衛権」の行使を容認している。
  安倍首相は、今回の参院選で、憲法を争点にすることを避けた。しかし、選挙に勝てば、憲法を「自民党改憲草案」に基づいて改正することを目指すだろう。本来、日本の市民が権力を縛るのが憲法であるはずなのに、「自民党改憲草案」では、個人より公が、国民より国が優先される。また、「家族は、互いに助け合わなくてはならない。」など国にとって都合のよい「道徳」が押しつけられる。国民は国の経済成長のために働くという経済最優先の新自由主義の思想に基づいているのだ。
 そんな危機の時代に生きている私たちにとって「未踏のピースアクション」とは何だろう。信念を持つことと、人の話を聞くことは排除し合わない。自分と異なる思想を持つ人を受け入れ、驚きを持って話を聞こう。眠っている「憲法」を叩き起こし、「憲法」が弱っている時には水をやり肥料を与え、ともに育てていこう。現政権が掲げる経済成長から置き去りにされ、お腹が減っている人と食べ物を分かち合おう。それが政治の原点だ。そして、No安保法制など、Noばかりではなく、Yesに続く言葉を生み出そう。その言葉を手にした時、世代を超えた共感が広がるはずだ。

(文責 編集部)

もっと身近に憲法を 憲法カフェ〜知りたい、話したい、憲法を〜

   美味しい手作りスイーツとコーヒーをお供にワイワイと憲法について語り合う憲法カフェ。これまで弁護士などの専門家を交えて、自民党改憲草案や安保関連法案(もう法案ではなくなってしまいましたが)、日米安全保障条約の問題点をテーマに取り上げてきました。
  今回の6月29日は参議院議員選挙直前ということで現役の新聞記者をお招きして、選挙や政治をめぐる報道のあれこれを語り合いました。

    *    *    *

 参加者の声から

 <60代>
団塊の世代で、イデオロギーや政治に対してアレルギーになっていた。でも「自由と平和のための京大有志の会」の藤原辰史先生の講演会を聞いて、危機感を持つようになり今日参加した。この気持ちを周りの人たちに伝えるにはどうしたらよいのか。

<30代>
政治って身近なことだと最近すごく思うようになった。でも以前は全然関心がなくて、政治は勉強しなくてはいけない難しいものだと思っていた。この前イギリスの政治の討論番組を見て、すごく面白かった。日本の政党がツイッターで質問に答えるのを見てみたら、どうでもいい質問に形式的な回答でがっかりした。政治は実は身近で面白い。もっとテレビなどで取り上げたらいいのに。

<40代>
YWCAに来ると、憲法や政治のことを普通に話せるけれど、普段はママ友にそんな話題を持ち出すことができない。子どもの未来のためにも、もっと政治のことを周りと話したいけれど、なかなか言いだせない。

  選挙が近くなるにつれ、参加者が気にしていたのは、選挙の判断材料となる報道が公正になされているかどうか、どうやって周りの人たちと憲法や政治について語り合えるようになるのか、ということでした。子どもや孫、愛する人たちに平和な未来を残すために、「いのちを守る。平和が一番。」と感情に訴えかけることが大切なのでは、と参加者が意識できた今回のカフェでした。

(会員 小澤 裕子)

YWの窓 平和への想いを新たに ひろしまを考える旅2016

  8月9日〜11日の2泊3日、日本YWCA「ひろしまを考える旅」を実施した。参加者は、中学1年生からシニア層まで多世代にわたり、中国YWCAと韓国YWCAからのゲスト6名、通訳、旅の実行委員、インターン、ボランティアリーダーを含め67名。テーマは、「ひろしまから福島へ、そして世界へ」。核を利用する危うさ恐ろしさは原爆も原発も同じ、71年前のヒロシマ・ナガサキと5年前の福島は同じ苦しみを背負わされていること、核のない平和な世界を共に創り出すためにはどうしたらいいかを話し合う時を持った。
  今年は、平和資料館見学・フィールドワーク・被爆証言など全てのプログラムが、参加者にとってまとまりのある形で心に残るように、ワークショップの回数と時間を増やした。また、原爆被害者の側面のみならず、アジアを侵略した加害者の側面も大きかったことを例年よりもはっきりと前面に出して進めた。
  結果、最後に参加者が一人で感じた事を書く「想いを伝える」では、例年以上に深く考えられたことばが綴られていた。各自の経験を超えて旅で見聞きしたことを心で感じ受け止めて、一人ひとりができることを探して実践しようとする意志が感じられる言葉の数々に、希望を与えてもらった旅になった。

(ひろしまを考える旅実行委員長 津戸 真弓)

大阪YWCA専門学校 ビジネス日本語クラス開講! 日本語教育の新しいカタチ

  「ビジネス日本語に特化したクラスの開講」を目標に、プロジェクトチームが発足した。3年前の春のことである。まず目指したのが、大阪YWCAらしさのあるオリジナル教科書づくりであったが、そこに至るまでの過程でも白熱する議論がつづいた。集まった有志のメンバー(専任講師U先生、Kさん、Yさん)でその後もいろいろなアイデアを出し合った。
 実は私自身、長年コンサルティングファームに勤務し「企業経営の根幹に関わる仕事」をしてきた。顧客である数多くのグローバル企業と関わる中で、日系企業で働く外国人たちの実態を見聞する機会を得ていた。そこでそれらの経験を基に「ビジネスシーンにおけるトラブル集」としてまとめ、是非これを材料にテキストに仕上げようということになったのである。
 その中で大切に考えたことは、単に異文化摩擦を解決するための対症療法的な提案ではなく、既に管理職として日本人部下を抱えている外国人や、将来母国で日系企業の現地法人責任者として重要な役割を担うことを期待されている彼らに、問題解決策を考える過程で、経営課題の基本について触れ、管理職としての着眼点を学んでもらいたいという意図をこめたことである。教材の中身や授業の進め方も、意見の違う者同士が議論し合えるように工夫を重ねている。
  そして、ようやくこの6月に開講にこぎつけ、第一期生が入学してきた。学習者のプロフィールは様々だが、当方が期待していた「日本人部下を持つ管理職」や「将来の管理職候補」も含まれていて、異口同音に職場での日本人とのコミュニケーションの問題や異文化摩擦などについて、テキストのトラブル集さながらの経験を語ってくれている。猛暑が続く中、活発な議論が飛び交うまさに「熱い授業」が毎週展開されているのである。
 大阪YWCAからグローバルに活躍するビジネスパーソンが飛び立って行ってくれることを心から願う次第である。

(大阪YWCA日本語教師会講師 小林 誠二)
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