大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2016年3・4月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年8回発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
発達障がいのある若者たちへの支援について
イースターメッセージ 互いに信じ合うことの喜び
YWの窓 憲法カフェ
「広岡浅子とヴォーリズ、一柳満喜子 〜3人を結ぶ点と線〜」

発達障がいのある若者たちへの支援について

進む法整備

 2005年に発達障害者支援法が施行され、2007年には特別支援教育が始まりました。それ以降、わが国における支援教育は進化し続けてきました。近年、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの推進の取り組みも始まっています。また、今年は障害者差別解消法が4月より施行され、発達障害者支援法も改正されます。今後、合理的配慮のもとで障がい児・障がい者にとって生きやすい環境が整っていくと思われます。

教育現場の課題

 しかし、教育現場においては、これらの体制の流れについていけていないのが現状です。毎日、夜遅くまで、生徒指導や教材研究、事務作業、保護者対応に追われ、十分な研修や取組みがなされていません。限られた時間の中で、生徒一人一人の特性を把握しニーズに応じた教育を行っていくのは並大抵のことではありません。全教職員の共通理解、保護者連携のもと、早急の対策をとることが喫緊の課題です。 
 障がいを持つものにとって、学校卒業後の就労への道は非常に困難です。自立して社会参加し充実した生活を送らなければなりません。学校と社会とは全く違います。成績よりも生活力、体力や就労意欲、助けを求める行動力、報告・連絡・相談、断る力、余暇の過ごし方を身に付けていることが大前提です。これらのスキルは学校生活の中で成功や失敗を重ねながら身に付けるしか方法はありません。そして、支援者、当事者が福祉と連携して、社会資源を利用しながら地域で自分自身の力で生活してかなければなりません。

見守りながら楽しんで

  それでは、私たちは、どのように支援に関わればいいのでしょうか。私は「見守りながら楽しんで支援する」ことだと思います。過剰な支援や自己満足支援になってはなりません。彼らの力をできるだけ生かして、例えばパソコンやタブレット、ゲームを使用するなど、楽しんで課題に取り組める方法を独自の感性で考え実践することです。そして、粘り強く特性を説明し、理解者の輪をつくって下さい。
 彼らは、ゆっくりでも日々成長しています。失敗は多いかもしれません。でも、真面目で一生懸命です。支援者の個性溢れるユニークな方法があれば、無理なく困難を乗り越えて行けると信じています。       

上好  功 (近畿情報高等専修学校)

イースターメッセージ 互いに信じ合うことの喜び

 かつてある方が、「私たちが生きるということは、信じるということでもありますね」と言われたことがありました。私たち人と人との関係は、信頼ということが無しには成り立ちえないものです。私たち人間は万能な存在でなく、むしろ至らないところの多いものです。時には期待を裏切られるような相手にも、ある程度自分を委ねて信頼し、私たちは生きています。けれども、人はまた信じるということでひどい目に会うこともあります。だからこそ、自分でよく確かめ納得するまでは信じないという態度の方が健全であり、人生に対して誠実でさえあるように思えます。
 聖書にも、自分でよく確かめ納得するまでは信じることのできなかったトマス(※注1)が登場します。十字架上の極刑で絶命したイエス・キリストは3日後に復活して弟子たちの前に現れますが、そのときに彼は居合わせなかったのです。
 グエルチーノが描いた『不信のトマス』(※注2)では、彼の顔が濃い影の中に置かれているのが印象的です。明るく照らし出されたイエスの顔や体の間近にあっても、トマスの顔はその照り返しすら受けていません。彼が疑惑と混迷から抜け出せないでいるさまが見事に描かれています。
 けれども、トマスの前にも現れたイエスは、「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じる者になりなさい。」とあたたかく語りかけられました。
 イエスの生涯の根源にあったものは、信じるということでした。どんなことがあってもイエスに従うと誓ったすぐ後に、イエスの弟子かと訊かれて3度も否定して自分の身を守ろうとしたペトロ。イエスの行動予定を当局に知らせて売り渡したユダ。そして自分で確かめるまで信じないと言ったトマス。相手が大丈夫だから信用するというのではなく、信用できない人間たちと知りつつ信じる。うかうかと安易にではなく、裏切りと懐疑を承知の上で、信じ、愛しぬいてくださいました。 それは必然的に十字架への道となりました。しかしイエスはこれを本望とされたのです。
 イースターを迎え、私たちも互いに信じ合うことの喜びを胸に刻む時でありたいと思います。

<注1>新約聖書には、イエスに選ばれ寝食を共にした12人の弟子が登場する。トマス、ペトロ、ユダはそのうちの3人。

<注2>『不信のトマス』 グエルチーノ(1591年〜1666年)作、英国ナショナルギャラリー所蔵

宮岡 真紀子(日本基督教団北千里教会牧師)

YWの窓 憲法カフェ

平和・環境部委員会主催(1/23)

 清教学園(河内長野市)の土井直彦先生をお招きしての「憲法カフェ」。米国や横須賀での体験から基地や軍隊が若者に与える影響についてお話を伺った。

*    *

 米軍基地というと、私たちは沖縄のことに心を向けがちだ。私が以前赴任していた横須賀にも米軍基地はあったが、騒音のある空軍基地の沖縄と違い、海軍基地なので無音だ。そのため、普段は基地を意識することがない。しかし、米国の同時多発テロの後は、学校のグラウンドのすぐ横にある基地の敷地で機関銃を持った兵士が巡回するようになった。陸上部の練習中、スターターのピストルの音に反応した兵士は、躊躇なく銃口を我々の方へ向けた。
  米国では、経済的理由で若者たちは軍隊に入る。大学へ行くため、あるいは収入を得るため。新兵訓練はたった3カ月で普通の若者を兵士へと変えていく。絶えず大声で怒鳴りつける、2日間一睡もさせない。朦朧とする意識の中で心身の改造がなされていく。軍隊では、母性の否定から始まり、個性を棄てさせる。個人の考えを無くすよう訓練され、いびつな教育をほどこされた若者が、戦地へ派遣される。その前線に近い沖縄の基地で、米兵による犯罪がおきる。

*    *

 日本でも格差社会や若者の貧困、非正規労働が問題となっている。日本の今後を考えさせられる。
(会員 横内 いづみ)

「広岡浅子とヴォーリズ、一柳満喜子 〜3人を結ぶ点と線〜」

 大阪YWCA創立準備委員長を務めた広岡浅子は、還暦の頃、人生の転機を迎えたという。その浅子と娘婿広岡恵三の妹・一柳満喜子(ひとつやなぎ・まきこ)とその夫・アメリカ人建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズ。3人はどのように出会い、どのような関係をつくったのか。「歴史と自分との接点から歴史を楽しむ」という観点で、芹野与幸(せりの・ともゆき)さんが、12月11日から全3回、多くの貴重な史料を通してお話してくださいました。要旨を報告します。

 1909(明治42)年は広岡浅子にとって人生の大転換の年。乳がんの手術を終え目覚めた時、「残された人生、なすべきことがあるのではないか」と強く思った。浅子は、大阪基督教会の宮川経輝牧師と救世軍の山室軍平に出会い、信仰を持った。浅子とヴォーリズの出会いは、1915(大正4)年5月頃、浅子がスピーカーのひとりとして話した「大衆伝道大会」だった。
  W・M・ヴォーリズは、1880年生まれ。1905(明治38)年、YMCAの運動家として来日、建築家としても活躍した。浅子と親しくなったヴォーリズは、広岡邸の設計を依頼され、打ち合わせのため広岡の家を訪ねることに。そこで、ヴォーリズと広岡恵三の通訳を務めたのがアメリカから帰国した満喜子であった。
  一柳満喜子は、旧小野藩主で子爵・一柳末徳(ひとつやなぎすえのり)とクリスチャンの母・栄子の娘として1884年に生まれた。幼いころ母を亡くす。神戸女学院音楽部卒業後、1909(明治42)年アメリカに留学。津田梅子や河井道が卒業したブリンマーカレッジで学ぶ。1918(大正7)年に帰国。翌年6月、満喜子とヴォーリズは結婚式を挙げる。周囲が反対するなか、浅子は2人を応援した。浅子は恵三に「2人を結婚させなさい」と遺言したという。
  ヴォーリズが主筆の、主にアメリカのYMCA関係に送っていた月刊誌『THE OMIMUSTARD‐SEED(オウミマスタードシード)』1919年2月号に、1月に69歳で亡くなった浅子の追悼記事が掲載されている。広岡浅子は仕事のクライアントであり同時にまるで母のごとき存在であったと書かれている。
  浅子が設立に深く関わった大阪YWCAの旧会館はヴォーリズの設計で建てられた。ヴォーリズ建築のファンが広岡浅子とヴォーリズの関係を知ることにより歴史がおもしろくなる瞬間があるのではないだろうか。

(文責 編集部)
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