「平和な社会のために頼りにする大阪YWCA」
2018年に100周年を迎える大阪YWCA。今、このメッセージを書いているのは2016年7月5日。英国が国民投票でEU離別を決めて11日、その波紋は今も続いています。
1989年4月、シニアセクレタリーコースの第一期生として入学したのが大阪YWCAとの出会いです。この年は1月に昭和天皇崩御、4月消費税スタート、8月天安門事件、11月ベルリンの影崩壊。自分へのリフレッシュ休暇のつもりで決めた一年間の遊学、会社組織を離れ、一個人として見て聞いた世界の変化。東西冷戦時代に終わりを告げて、ある種の高揚感に浸っていた社会。それに水をさすように、クラスメートに言った言葉を今もありありと憶えています。
『未来の歴史からふりかえった時、今のこの事態が暗黒の時代の始まりだったということになる』。
直感的に言ったことでした。クラスメートのボカンとした表情に、あわてて話題を変えたものです。でも、この直感はあながち外れていない、そう思っています。1914年の第一次世界大戦から100年が過ぎました。戦争を知る人たちは世界各国の社会の第一線からほとんどいなくなっている。欧州共同体の誕生は1967年。50年の節目を前に英国のEU離脱は、何を物語るのか。
働く女性のための宿舎提供を始まりに、第一次世界大戦から4年後に創設された大阪YWCA。女性たちが自らの可能性を拓いていける社会であるために平和は不可欠。1945年から100年を迎える2045年、今年2016年から数えると30年後。この頃に世界の平和がなくなってしまわないか、心配です。長い歴史と実践を積み重ね、NGOとして絶大なる存在感の大阪YWCA。平和な社会の支えとして頼りにするばかりです。
(2016/7/5) |