大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2015年3月・4月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年8回発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
今、訴えたい福島のこと
神戸と福島をつなぐもの
憲法を活かす!平和を創る!!〜クローズアップ 9条&24条〜
12月13日「大阪YWCAピースアクション」若尾典子さん講演会
YWの窓 ボランティア委員会主催講演会(1/10)「『死』と向き合う」

今、訴えたい福島のこと

  いつも、東北を覚えてくださいますこと、本当にありがとうございます。2011年3月11日の大震災以降も、各地で多くの天変地異があり、紛争がありました。東北だけにお心を寄せて頂くことはできないものと思います。それでも、それだからこそ、他の問題の一つに加えていただきながら、「神様がこの世界を愛している」という教会のメッセージを、ご一緒に確認したく存じます。
 今年の1月末、私はいわき市の日本基督教団常磐教会で、41名の「お母さん」たちと面談を行い、近況をお伺いし、保養を支援していました。かつてウクライナ周辺で、次々と「なんだか具合が悪い」という状態が続く人々が続出し「チェルノブイリ・エイズ」という言葉が生まれたほどであったと聞きます。失明の前兆のような深刻なものから、数週間にわたり風邪が治らない、というものまで。そうしたことが、今、確かに起こっているように思われる面談でした。
 昨年、NHK等の報道によると、「大きさPM2.5の(マスクを透過する)、ウランを含む(ガイガーカウンターで捕捉できない)、ガラス状の(何度でも舞い上がる)放射性物質が飛散したけれど、その量も行き先も、皆目見当がつかない」そうです。そうしたものを大量に吸い込めば、「なんだか具合が悪い」ということになるだろうなと、そう実感したことでした。
 ウランなどの放射性物質は、癌を産むのではなく、付着した先の細胞をそのまま破壊するそうです。つまり、病原菌などと同じ被害をもたらす。だとすれば、免疫を高めればいい。代謝を促進して、壊れた細胞を入れ替えてしまえばいい。つまり、できるだけ朗らかに過ごし、そして筋力をつけることが大切なのでしょう。朗らかに過ごすために、短期保養は効果的だと思います。では、筋力をつけるためにはどうすればよいか。
 1月31日常磐教会で、日本バプテスト連盟郡山コスモス通りキリスト教会の金子千嘉世牧師が「親子の筋トレ教室」を開催してくださいました。スキンシップを重視した筋トレ。おいでになったお子さんたちが、本当に明るい顔で帰って行ったことは、大きな慰めでした。
 被災地に教会があります。そこでは、神様がこの被ばく地を愛していると信じて、苦難の中に生きる人々に寄り添う働きが続いています。どうぞ引き続き、お覚え頂ければ幸いです。

(東北ヘルプ 川上直哉 )

神戸と福島をつなぐもの

 阪神淡路大震災から20年を迎えた。当時、神戸YWCAを休職した私は、年明けから韓国ソウルで念願の語学留学を始めたばかりで、被災した神戸に戻ったのは、地震からちょうど1週間後だった。多くの神戸YWCA職員が家を失い茫然自失の中、精神的なダメージが少ない私が、何かの責任を担い動かなければならないと覚悟していた。それから、神戸YWCA救援センターとして、多くの人々に支えられた。何の予備知識もなく、感覚だけでしか動けなかった。その後、多くの自然災害があり、各分野で、災害救援やボランティアに関する研究が進んだ。そして、2011年3月11日の東日本大震災となった。

 地震と大津波、神戸の「あの時」がすぐに思い出された。まず個人として何かしなければならないと思った。紆余曲折の末、福島の沿岸部で津波被害の救援活動にYWCAとして関わらせてもらった。阪神淡路大震災後、災害支援について何も顧みず、自らの仕事に生かすことがなかったので、また一からの関わりとなった。約15年の間に、災害支援とそれに伴うボランティアの活動は飛躍的に充実していた。しかし、災害は画一的ではない。阪神淡路大震災の経験がかえって邪魔になることも経験した。

 自然災害に加え、放射能被災という人的災害が新たな混乱を招いた。今までの日本の歴史の中で経験したことのない災害。その被害は、見えず、匂わず、聞こえず、得体の知れない被害。空気、水、土という人間、生物が生きていく上で最低限必要な大切な要素を一度に奪われた被害。そしてこの先どうなっていくのか、何十年も先の見えない被害。全てが神戸にはなかった初めてのことだ。被災した人々の心が揺れ動く、放射能に関する気持ちが揺れ動く。種々雑多な報道や情報に翻弄される。被災して4年も経つのに、放射線量が高く、津波被害さえも手つかずの町がある。自然豊かでのどかな里山が広がるのに、人が住めない町がある。除染した汚染土が点在し、積み上げられた町がある。空間線量計が公園や街角に配置された風景が普通になった町がある。学校が休みになるたびに、子どもたちが保養に出かける町がある。そして、いまだに2年しかもたない仮設住宅や借り上げ住宅に住み続けなければならない人々がいる。

 神戸と放射能被災地をつなぐものは何だろう。神戸で、慣れ親しんだ生活の場を失った悲しみととまどいを経験した。福島で出会った人々は、この町の苦しみと悲しみを忘れないでほしい、共有してほしいと言われる。この町で未来を信じて、力強く生きていることをちゃんと知ってほしいと言われる。不安や恐れではなく、信頼できる情報と知識がほしいと言われる。元に戻ることが復興ではない。もう震災前と「同じ」生活、人生には戻れないことを神戸の経験で知った。悲しみから得た新たな価値観が、人々を変え、地域を変え、環境を変え、政治や社会を変える。この町の復興は始まったばかりだ。ともすれば元に戻ろうとする社会を、この町が変えていかなければならない。神戸ができなかったことを、次はこの町ができるかも知れない。そう信じて、これからもできる限りともに歩んでいきたい。そういう人が日本中にもっと増えることを願っている。

前田圭子(福島移住女性支援ネットワーク運営委員)

憲法を活かす!平和を創る!!〜クローズアップ 9条&24条〜
12月13日「大阪YWCAピースアクション」若尾典子さん講演会

 佛教大学教授・若尾典子さんは、憲法9条と憲法24条の画期的な意義と、両者の深い結びつきを論じてきた憲法学者。女性と子どもの人権保障のための憲法活用を語った。

自己決定権を保障する支援を
 社会的に問題となっている貧困―若者・女性・高齢者の貧困、そして「子どもの貧困」―を自己責任に転嫁しようとする今の考え方に異議がある。「自己責任による自己決定強要」ではなくて、今の日本社会で生きづらさを抱える人への支援として、「自己決定権保障」を考えたい。その権利は憲法で保障されている。家族生活における個人の尊厳と両性の平等(24条)、国民の生存権(25条)、国民の教育権(26条)などである。

個人の尊厳に裏打ちされた両性の平等
 自民党による憲法改正草案24条には「家族保護」条項がある。ここで言う「家族」とは模範家族である。モデルを作ると、そこから逸脱した家族は生きていけない。この改正条項は家族の自己責任論につながっていくのではないか。
 憲法24条は、改正草案24条1項のように家族を「基礎的な単位」とするのではなく、家族のなかに個人の尊厳と両性の平等を確立することを提起するという画期的意義をもつ。両性の平等とは、男性と平等だったらよいというだけではない。もっと深い意味がある。個人の尊厳に裏打ちされた平等という、憲法の呼びかけを吟味してほしい。

一人ひとりが豊かに生きられる平和な社会を
 憲法12条には「自由及び権利は、国民の不断の努力によって」と書かれているが、「不断」を「普段」とも読めないか。憲法の呼びかけに応じ、困った時は「助けて」と言う、その声を聞く、「助けて」と言える場をつくる、そしてその声を政治に届けるという、私たちの不断(普段)の努力が必要だ。
 「世界の人々の平和的生存権」を確認する憲法前文は画期的である。そこには、一人ひとりが社会的にも家族的にも豊かに生きられる社会を創りたいという願いがあり、憲法制定時も、戦後も、人々はその希望を受けとめてきたのではないだろうか。
                  

(文責・編集部) 

YWの窓 ボランティア委員会主催講演会(1/10)「『死』と向き合う」

 死と向き合う事で、精一杯生きる事の大切さを知る、と話される古田晴彦関西学院高等部社会科教諭の講演から二、三心に残ったことを。
 「みなさん みなさんは本当の幸せって何だと思いますか」で始まる闘病中の中学2年生の少女の弁論大会での作文「命をみつめて」が紹介された。「実は幸せが私たちの一番身近にあることを病気になったお陰で知る事ができました。それは、・・『今生きている』ということなんです」と。そのハキハキとした若い声で許える命の貴さは、死と隣り合わせにいる彼女ならではの私達への懸命なメッセージでありました。
 またワークの一つに「癌で死ぬ」疑似体験があり、自分にとって大切なものを色々と挙げ、癌の進行に応じて一つずつ手放し、最后に残る一番大切なものは何かという問いかけ。それは非常に重いワークでしたが、後日ある人が「希望」と書かれたことを知り、何と素晴らしい答えかと感心させられたことでした。
 また死別の悲しみの中にある人への寄り添いには、慰めの言葉はダメなことが多く、大事なのはサイドバイサイド、つまりその人の横に並んで同じものを見つめる ことではないかと。そして最後は次のような静かなテープの歌でしめくくられた。あなたの側で生きていてよかった、私はあなたにだけ気付いてもらえるちっちゃな一粒のタネになる、そしてあなたの側にいるから・・・と。

 (会員 渡辺成子)
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