大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2013年3月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
映画「ひまわり」に込めた想い
イースター・メッセージ 何度でも
映像と音楽でつづる福島の今
YWの窓「伊藤真にきく 日本国憲法と1票の価値」
HIV/AIDSからカラダとココロを考える会
ここにYあり(32) 大阪の中高YWCA−3 梅花中学校高等学校YWCA

映画「ひまわり」に込めた想い

 みなさん、「ひまわり」という映画をご存知ですか?私は昨年、この映画「ひまわり」の製作に深く関わりました。
 この映画は、1959年に沖縄の宮森小学校に米軍の戦闘機が墜落し、児童11名(後に後遺症で亡くなった児童を含めると12名)、住民6名が亡くなり、また210名の負傷者を出したことをテーマに描いたものです。私の家は宮森小学校から車で5分の所にあり、幼い頃からこの事件のことを母から聞いていました。それ以来、戦闘機の爆音を聞くたびに、私の所に落ちてくるのではないかという恐怖に見舞われ続けています。
 毎年、宮森小学校では慰霊祭が行われています。慰霊祭で、当時の先生が子どもを亡くされた母親に声をかけていました。「ごめんなさい、私があの子を守ってやれなくて・・・。私のせいです。」この言葉に対し「先生のせいじゃないよ。私はあのジェット機が憎い。」と、このやり取りの最中も頭上を飛んでいる戦闘機を指差して母親が応えました。私は二人の姿に、事件から50年以上たった今でも癒えることのない遺族の悲しみを痛感させられました。そしてこのやり取りを「ひまわり」の中でも再現しています。
 昨年10月には、世界各地で死亡事故を何度も起こしている欠陥機のオスプレイが、沖縄の圧倒的多数の人たちが反対していたにもかかわらず、強行配備されました。その後「学校や病院を含む人口密集地域の上空はさける」という運用ルールさえも無視して、毎日市街地の上空をわがもの顔で飛んでいます。米兵による女性や子どもへの暴行事件も立て続けに起こっています。さらに日本政府は、オスプレイを普天間、嘉手納にも追加配備し、本土にも配備する方向で進めています。
 私は「宮森小の事件を悲しみで終わらせてはいけない。事件を風化させず、絶対に平和を創っていくんだ。」という想いを抱き、この映画のシナリオ作りに参加しました。特に力を注いだのは、沖縄の人たちの悲しみ、怒り、葛藤をどう表現するかでした。本当に多くの方々の協力があって、うちなーんちゅの平和への熱い想いが込められた作品となりました。
 みなさん、ぜひご覧になって、沖縄のことを知る、考える、語り合うひとつのきっかけにしていただきたいと思います。そして不都合なもの、いのちを脅かすものは、中央から遠く離れた沖縄へ、福島へ、・・・という日本の差別構造を変える力にしていきましょう。

宜野座由子 (『ハーフセンチュリー宮森』のメンバー、名古屋YWCA会員、沖縄在住 )

イースター・メッセージ 何度でも

 今年も、春がやってきました。被災地にも、確かに春がやってきました。今年の東北の冬は厳しいものでした。いつも以上に雪が降りました。重い寝雪が足元から被災地を冷やしました。仮設住宅に、地盤沈下した岸壁に、「自主避難」をした仮設住宅以外の避難者に、放射能汚染に不安を覚える親子に、冷たい風が吹き付けました。
 しかし、春が来ました。節分を越えたころから、急に春めいてきていました。三寒四温、寒さがぶり返しても、もう往時の勢いはありません。いのちの季節が、帰ってきたのです。
 西欧の伝統では、春のお祭りを「イースター」と言います。一年で一番のお祭りとなります。西欧は長く農業を中心とした地域でしたから、春の到来は何よりものお祝いだったのです。お祝いは、地域の人々が教会で盛大に行いました。
 イースターには、何をお祝いしているのでしょう。教会は、この日に「復活」という物語を語ります。イエス様が甦った!と、そう語って回るのが、イースターの習わしです。
 「死んだ人が甦った!」そんなことを、本気で教会は語っています。とんでもないこと、少し「おかしい」こと。そう思われても、教会はそう語り続けています。
 確かに、おかしいのです。しかし、春には、そうした「おかしい」こともあるかもしれないと、そう思わせてくれる力があります。あの苦しい冬も、過ぎ去ってみればすべてなかったかのように、春には命が溢れるのですから。
 そうして、何度でも私たちは立ち直り、いのちを獲得し直すのでしょう。私たちは、自然について、人間について、そして自分自身について、見誤っているのかも知れません。何度でも新しくいのちが輝くのだということ。何度でも、人はやり直せるのだということ。何度でも、人は人をゆるせるのだということ。春は、そうしたことを私たちに思い起こさせてくれる季節です。
 被災地は、今、閉塞感に押しつぶされそうになっています。月日が進むにつれて、記憶は風化していく。その流れには抗えないと、取り残された人々はあきらめの中に沈み込みそうになっています。とりわけ放射能被害は深刻です。もう解決してしまったかのように錯覚させる現実があり、そして一方で、事態収束の目途も見えない現実があります。引き裂かれた人々は、そのまま静かに沈み込んでいます。雪の中の静けさのような沈黙が、被災地を覆っています。
 しかし、春は来るのです。人間も、もう一度立ち上がれることでしょう。いのちは、もう一度輝きます。何度でも、輝きます。イースターの時、春の喜びの中で、被災地から、このことを皆様とご一緒に喜びたいと思います。

川上 直哉(神学博士、日本基督教団仙台市民教会主任担任教師、東北ヘルプ事務局長 )

映像と音楽でつづる福島の今

2011年3月におこった東日本大震災と原発事故は、今なお多くの福島の人々の生活を破壊し続けている。ピアノを通して東北で支援活動をされているジャズピアニストの河野康弘さんをお迎えして、2月9日、福島の人々の生活を描いた映画『普通の生活』上映会とトーク&コンサートを開催した。

壊された「普通の生活」
  吉田泰三監督のドキュメンタリー映画『普通の生活』は、原発事故後の福島の普通の人々の普通でなくなった日常を淡々と描く。
 3人の子どもを持つ母親は毎日自宅の庭の放射線量を2つの線量計で測定する。いつまでも行われない行政の除染作業を待ちきれず、自らスコップを握る人たち。幼い子どもを持つ母親の相談に乗る支援員は、それぞれ事情があるからと危険や避難を訴えることはできず、東京で学生生活を送る自分の息子には福島に帰郷する事を拒む。保育園では、余震におびえ外遊びができなくなった子どもたちの心身の発育に憂慮を募らせる。
 映画の終わりの出演者のその後で、多くの人が福島を離れていたことがわかった。原発事故さえなければ、というやりきれない思いが伝わってきた。

 GNPでなく幸福度をあげよう
 91年の湾岸戦争をきっかに平和、環境保護活動にめざめた河野さん。その一環として、眠っているピアノを再生するための出前コンサート、リサイクルピアノを国内外に送る活動も20年続けている。被災地に送ったピアノの1台は津波できょうだいを目の前で失った女の子のもとへ。ショックで言葉を発する事がなくなった女の子の一番欲しいものはピアノだった。「音楽は心を癒し、そして人の心を動かす。音楽でいろんな事が解決できるとぼくは思っているんです」と語る。
 コンサートはジャズのスタンダードナンバーから童謡まで、文字通りジャンル、年齢を超えて音楽の楽しさ、素晴らしさを感じる時間を共有。「ワッハッハ」と河野さんが歌いながらリズミカルにピアノをたたくと、観客も「ワッハッハ」と応じた。
 「世界で一番ピアノが普及しているから日本は世界で一番幸せな国になれる」。これが河野さんの原動力となっている。
(文責 編集部)

YWの窓「伊藤真にきく 日本国憲法と1票の価値 一人ひとりを大切にするもの」

 憲法の理念を伝える伊藤塾の伊藤さん。4年ぶりにその講演を聴いて、フランク・パブロフの『茶色の朝』を思い出した。「国家」が市民の生活に知らぬ間に忍び込み、その行動や思考を徐々に支配するというショートストーリーだ。
 自由民主党の憲法改正草案はもとより、国家による情報統制を可能にする秘密保全法や、個人情報の収集・管理を可能にするマイナンバー法の準備が進む昨今。イラクでの兵站(たん)活動や東日本大震災の際の米軍「トモダチ作戦」など、戦争ができる国への既成事実の積み上げに余念がない。学校教育において憲法の理念や主権者としてのノウハウを教えないのも、政治に関心を持ってほしくない、つまり支配しやすい国民を育てるためと思えてならない。
 日本の政治は、国会における多数決で決定される。しかし、1票の不平等と、小選挙区での死票が多い現行の選挙制度では、国会議員の多数は国民の多数と異なる。
 1票の平等は、個人の尊重の問題「一人ひとりを大切にする」ことにつながっている。
 為政者の暴走に歯止めをかける立憲主義を守るために、私たち市民にできることは何か。今こそ思考停止に陥ることなく行動していきたい。ある日突然「茶色の朝」を迎えないために。
(職員 幕谷 安紀子)

HIV/AIDSからカラダとココロを考える会

 世界YWCAは、HIV/AIDSを性と生殖に関わる健康と権利の視点から捉え、女性のエンパワメントの課題として取り組んでいます。国際部では、私たちの課題としてのHIV/AIDSとは?を整理し、自分のカラダとココロの権利、性にまつわる自己決定を中高生と共に学ぶ場を作りたいという目標にたどりつきました。
 まずは自分たちの学びのためにと開いた読書会で「こんな場が必要!」と実感がわきました。キーワードは、性について「世代を超え」「オープンに話せる」「多様な価値観に出会える」場ということ。そんな場を再現したいと、今年度3回の「女子のためのカラダとココロにきく語り場」を企画。第2回は1月19日に「中高生をとりまく恋愛や性の情報を通してカラダとココロのエンパワメントを考える」をテーマに、場を開催しました。少人数に分かれて机の上に並べられた情報カードを見ながら、心にピンと来たことを自由に話し合い、時間がきたらメンバーチェンジ、話し合いを重ねます。「カラダやココロのことから、ジェンダー、経済、教育のことまで・・・一人で本を読むより刺激になった」、「話していい!という安心感は(きっと誰にとっても)ちからになる」等のふりかえり。楽しく明るくポジティブに、中高生と一緒に性を語りたい、との抱負も聞かれました。現在、中高生のカラダとココロのエンパワメントに興味ありという仲間との出会いを求めて活動中です。
(会員 宮ア 祐)

ここにYあり(32) 大阪の中高YWCA−3 梅花中学校高等学校YWCA

 「何かしたい」「でもファーストエイドもセカンドエイドも無理!!」。3.11の震災後に「ドネーションチョコレート」と銘打って月水金の昼休み中庭でチョコレートの粒売りをはじめた。1粒10円 、6粒50円。収益金は被災地に送られる。生活指導部との約束 を全校生徒に知らせることや仕入れ販売の段取りと小気味よく部員が走る。行動する女性は美しいと顧問は見ほれる。若い力は思いもかけない形で扉をどんどん開いてゆく。
(文と写真/梅花中学校高等学校YWCA)
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