大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2012年10月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
滞日外国人女性と暴力の問題
大人の社会科 日本軍「慰安婦」問題
仙台を訪ねて
YWの窓「中高生が考えた環境問題」
専門学校あれこれ「イタリアからのお客さま」
Summer女子会〜Wの未来〜報告
ここにYあり(29) 釧路YWCA

滞日外国人女性と暴力の問題

家の中の力関係
 周りに親族や幼なじみがおり、社会的基盤も持ち、日本語を母語とする男性は、外国籍の女性に比べて圧倒的な力を持っています。帰る実家が近くにない外国籍女性は、問題があって精神的に限界の状態であっても、ガマンして現状を続けていくしかありません。
 外で働かせない、同国人と連絡をとらせない、教会に行かせない、などの精神的暴力は、外国籍女性を孤立させ、自信を失わせることにつながります。

暴力を助長する制度
 日本人と結婚して在留している外国籍配偶者は、「日本人の配偶者及びその子等」という在留資格を取得し、期限(6カ月、1年、3年)までに更新が必要となります。更新手続きには保証人でもある配偶者の協力が必要なため、夫婦間の力の差を背景に、さらに外国籍女性に服従を強いる道具となる場合があります。
DV防止法の施行以来、被害者の公的支援は整備されてきました。女性センターや母子生活支援施設などは、外国籍女性も利用できますが、入国管理局は、警察や女性相談センターなどの公的機関に被害を訴えた人しか被害者と認めない傾向があります。その上、本年7月9日から施行された改定入管法では、6カ月以上「日本人の配偶者としての活動」をしていない外国人は、在留資格 取り消しの対象となりました。これにより、被害者がDVから逃れて家を出ることをあきらめることが懸念されます。

市民団体の役割
暴力の中に置かれ、孤立している外国籍女性や子どもが私たちの身近にいます。接する一人ひとり が状況を察する感性を高め、助けを必要としている人にとって 安心な場を作ることが必要です。 外国籍の人には、入管の摘発よりも他の何よりも、危険からの保護が優先することを伝えましょう。YWCAを含む市民団体は、個々の団体が質の高いサービスを提供しつつ横に連携することで、DV被害者に適切な支援を提供できる体制を創っていきたいものです。

青木 理恵子 (NPO法人CHARM(チャーム)事務局長。
東京YWCA、日本YWCA、京都YWCAの元職員 )

大人の社会科 日本軍「慰安婦」問題

 アジア・太平洋の各地で日本軍の性奴隷とされた女性たちは、長くそのことを公にできませんでした。戦後46年を経た1991年、韓国の金学順(きむはくすん)さんが実名で名乗り出たことから、この問題が世の注目を集めることになりました。
 昨年はそれから20年の節目であり、毎週水曜日に韓国ソウルの日本大使館前で続けられてきた水曜デモも1000回を迎えました。最近はまた、領土問題も絡められ、政治課題として論じられることが増えています。改めて、「慰安婦」問題の経緯をたどってみましょう。  

日本政府・国会・司法の対応
 1990年、初めて国会で「慰安婦」制度の責任を追及された際、日本政府は軍や政府の関与を否定し「民間業者が連れ歩いた」と答弁した。しかし1992年、軍の関与を示す公文書が発見され、政府も独自の調査を実施。その結果も踏まえ、日本軍の関与と強制性を認める談話を発表した(河野官房長官談話)。それでも法的責任は「サンフランシスコ条約や、日韓をはじめとする二国間協定で決着済み」と主張し、一方で「道義的責任を果たす」として1995年に「女性のためのアジア平和国民基金」を設置。民間からの募金による「償い金」を支給し、政府資金による医療福祉事業を開始した。しかし、「国民基金」は国家の責任を回避するものであるとして、被害者の多くは受け取りを拒否し、受け取った被害者との間に分断を生みだすこととなった。
 2001年には、民主党・社民党・共産党の3党が「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法案」を共同提案し、以来8回の提出と廃案を繰り返した。
 この間「慰安婦」被害者たちは日本政府を相手に次々と損害賠償請求訴訟を起こし、日本の裁判所で争われたが、2010年までにすべての訴訟が最高裁で棄却され、司法による救済手段は尽きてしまった。

国内外からの後押し
 このような日本の無責任な対応に対して、国際社会の目は厳しさを増している。2006年のアメリカ下院決議を皮切りに、カナダ、オランダ、EU、韓国、台湾などの議会が日本政府に謝罪や補償を求める決議を次々に採択し、国連の人権機関も度重なる勧告を行っている。とりわけ2008年の自由権規約委員会の所見は,法的責任の受諾、尊厳を回復するような方法での謝罪、加害者の訴追、補償のための立法・行政上の措置、教育および否定発言の反駁と制裁といった具体的なものだった。
 日本国内の地方議会も「意見書」という形で声を上げ始めた。2008年3月宝塚市議会が日本政府に対して「慰安婦」問題に誠実に対応するよう求める意見書を全会一致で可決、それ以降、地方議会における意見書可決及び決議採択は39を数える(2012年9月現在)。

全ての女性の尊厳のために
 
「慰安婦」問題の支援活動が国内外に広がった背景には、紛争下の性暴力が依然として続いているという現実と、DVや性的虐待などの女性に対するあらゆる暴力とも同根だという気付きがある。筆舌に尽くしがたい暴力は、私たち全ての女性への侮辱に外ならない。被害女性の尊厳を回復するための連帯は、全ての女性の尊厳につながる。
 政府はかたくなに「解決済み」に固執する。政府が調査して認めて謝罪した事実を、公的な立場にある政治家が否定する。大阪市の橋下市長は「証拠を示してもらいたい」と言うがすでに証拠はある。それを否定するなら、その根拠を示す義務があるのは橋下市長の方だ。
 戦争中に行われた残虐な行為の責任はないかもしれない。しかし歴史的事実をねじまげるような発言が公然と語られる風潮に対しての責任は確かにある。
 元日本軍「慰安婦」の女性たちが暮らす「ナヌムの家」は8月末、「慰安婦を強制動員した証拠はない」などの相次ぐ発言を受け、日本の政治家724人に招待状を送ると発表した。「ナヌムの家に来て、歴史の真実を見て、共に食事をして話を聞いてほしい」と。真摯に受け止める政治家が一人でもいてくれることを願う。

*歴史に関する部分は、以下の記事を参考にまとめました。
北京JAC(世界女性会議ロビイング・ネットワーク)第163号掲載「今こそ『慰安婦問題』の解決を!」 渡辺美奈さん(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」事務局長)

文責編集部

仙台を訪ねて

大阪YWCA会員有志5人は8月、震災後の今をこの目に留めようと仙台に向かった。震災直後から若林地区で津波被害者に「寄り添う」活動を続けている若林ヘルプの事務局相談役高梨光太郎さんの案内で、先ずJR社宅仮設住宅の集会所に向かい、荒浜地区で被災された大久保さんからお話を伺った。
 「あの日、『津波が来るぞ、速く逃げろ!』と自治会長である夫に促され、近所の人に声をかけながら、500m先の荒浜小学校に逃げ込んだ。間もなく津波が真っ黒いカーテンのようになって押し寄せ、荒浜小学校を襲った。3、4階と屋上に逃げたものの大粒の雪に見舞われ不安な夜を過ごした。翌日、ヘリコプターで救助され、小学校に備蓄された水を飲んで飢えを凌いだ。頼みの綱の防災無線は役目を果たさなかった。全てを流され、喪失し、今住んでいる仮設も3年で出て行かなければならないことなど、先が見えない不安で一杯―。」
 大久保さんの、生々しい証言を伺った後、私たちは荒浜地区へと向かった。途中、南北を走る東部道路の下をくぐるとそこからは景色が一変。原っぱ(地震以前は農地)が広がり、所々に点在する家は全て1階が抜けて、カーテンだけが揺れている、なんとも寂しい風景だ。津波は家々、車等を呑み込んで東部道路の土手に瓦礫として押し寄せてきた。白い砂浜、静かな海からは津波が襲った事など想像する事すら出来ないが、穏やかな住み心地のよい村にはもう家を建てることはできない。海の近くの小高い丘に逃げた人は助かったという。高梨さんは、瓦礫の広域処理が取りざたされているが、東北中の瓦礫をここにもってきて、あの高さの土手を海に面して作れば緑の防潮堤になるのにと、もどかしそうに語った。
 その後、東北ヘルプの拠点を訪ね、今取り組んでいる活動の説明を受けた。息の長い支援がまだまだ必要であると感じた。高梨さんは、百聞は一見に如かず、0見だと言われる。沢山の人がこの現状を見て、何かを感じ、行動を起こして欲しいと熱く語られた。 
(会員 朝川 晃子)

YWの窓「中高生が考えた環境問題」

 8月1日(水)〜8月3日(金)、関西地区中高YWCAカンファレンスを大阪のプール学院が当番校で行いました。テーマは「神さまがお造りなった世界―MOTTAINAI」、参加校8校で生徒94人、引率など大人27人全体で121人の参加がありました。
 8月2日の午前は大阪YWCAをお借りし、会員の雀部真理さんからお話をうかがいました。雀部さんは、現在有機野菜を作りながら生活をされていること、フィジーでの生活で体験したことや原発の問題など日ごろ取り組んでいることを中高生にもわかりやすく話してくださり、自分の頭で考えることの大切さを語ってくださいました。その後、南港にある「ATCグリーンエコプラザ」でクイズ形式で環境について考え、夜にはグループごとに地球温暖化、ごみ処理問題、放射能汚染、飢餓から、これからどうしたらいいのかという気持ちをお祈りにし、礼拝の中でささげました。
 原発の問題をはじめ、みんなで考えた問題は自分たちの世代だけでなくこれから未来にも影響をおよぼしていきます。これからの社会を担っていく中高生たちが、このカンファレンスで感じたことを大人になっても忘れずにいてほしいと願います。              
(プール学院中高YWCA部 顧問 松原恵美子)

専門学校あれこれ「イタリアからのお客さま」

 ほっそり長身で、人なつこい笑顔が印象的なマルコ・タッデイさん、イタリアはミラノから研修に来られた日本語教師です。8月20日から2週間、大阪YWCA専門学校の初級クラスを視察されました。
 ミラノと聞いて、留学生の女の子たちは「プラダ!」「マックス・マーラ!」とファッションブランド名を連呼するのですが、ご本人は「ごめんなさい。私、ファッションはよく知らないんです・・・」
 とは言え、マルコさんはいつもレモンイエロー、コーラルなど、きれいめカラーのポロシャツやTシャツを爽やかに着こなしていらっしゃいました。
 マルコさんが日本語と出会ったのは10年ほど前。ラテン・ギリシャ文学専攻の学生だったのですが、夏目漱石を初めてイタリア語に翻訳した研究者によって、日本文学の世界へ導かれました。ここまでの道のりはたいへんだったようですが、今では、「夢十夜」をはじめ、ご自身も漱石の翻訳を手がけるまでに。(「坊ちゃん」と「吾輩は猫である」しか読んでいない担当者はたじたじでした。)
 勤務先のミラノ市立東洋語学校では、中国語、アラビア語、トルコ語と並んで日本語のコースが開かれています。社会人向けの夜間講座で、学習者の年代は10代の若者から60代のシニアまでさまざま。ビジネスが目的の学習者は中国語のほうに流れていますが、日本のアニメやマンガが好き、という若い人たちが増えているそうです。
 日本語本科初級クラスのアプローチや教室活動から、たくさんのヒントを得られたとのこと。また近いうちにお会いできそう。チャオ、マルコさん!
(職員 白川 啓子)

Summer女子会〜Wの未来〜報告

2012年8月20日(月)14:00〜17:00 
 暑い8月の午後、大阪YWCAの未来を考える懇話会「Summer女子会〜Wの未来〜」が行われました。テーマは「人材」と「財政」。若いボランティアと共に活動している青少年部やグループパレットから現状と課題が報告され、財政から見た大阪Yの歴史についてレクチャーを受けました。グループ討議では、世の中や若い人のニーズをくみ取ることの難しさ、広報のスピードアップの必要性など課題を浮き彫りにしつつ、Yでの素晴らしい出会いや新しいプログラムの可能性なども語られました。お金のことを考えるとついつい萎縮してしまいがちですが、「やりたい!」「社会に必要だ!」と思うことを伸びやかに事業化していくことが、社会にもアピールするのかも。未来への小さな光を感じたひと時でした。 

(総幹事 中山 羊奈(よな))

ここにYあり(29) 釧路YWCA

港の幸で食育
 家庭の食卓に魚がのることが少なくなった昨今。港町で新鮮な魚に恵まれた釧路なのに残念だという思いで、ベテラン主婦が若いお母さんに魚の扱い方、おろし方などを伝え、子どもたちに栄養豊富な魚を好きになって貰おうと、託児付料理教室を開きました。
 鰯の中骨切をしたマリネ、イカのリング揚げなどのメニューで、可愛い子どもの寝顔を見ながら、皆でランチをいただきました。

(文と写真/釧路YWCA)
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