大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2012年3月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
大震災から1年 福島の子ども健康相談から
戦争と原発がもたらすもの
ゆるりカフェ〜世界と福島の子どもたち〜イラク、アフガン、福島レポート
YWCAとの出会いは宝物
YWの窓 ニャラザイさんという緑陰
ワン・ワールド・フェスティバル参加報告 共に生きる世界をつくるために
ここにYあり(24) 福島YWCA

大震災から1年 福島の子ども健康相談から

 3・11から1年がたつ。
 福島の人たちは3・11以降、毎日まいにち生活行動の一つひとつにつらい決断を迫られている。放射能管理区域に相当する汚染地(毎時0.6μ(マイクロ)Sv(シーベルト)以上)は、福島県の浜通り・中通りのほとんどと会津盆地の中心地に拡がり、生活の場とは言い難い地域となってしまった。にもかかわらず、避難することも出来ずにそのまま生活せざるをえない。せめて子どもと妊婦だけでも国が補償して避難させる事が求められているが、国は見向きもしない。
 そんな中、今年の1月から、日本キリスト教団大阪教区から派遣され、主に福島県の教会関係で子ども健康相談会を毎月一回担当することとなった。子ども達の状況は深刻だ。外遊びにしても時間制限の基準が目まぐるしく変わって判断しにくい。学校給食は、この時期にあえて学校側が「地産地消」を掲げて地元産食材を強制し、母親が牛乳だけは飲ませたくないと言っても先生が牛乳を飲めたかどうかのチェックをする。そんな中で子どもはどう抵抗できるのだろう? 役人たちは原則論で子どもを管理してくる。先生達も役人になり下がって生きていくしかない。
 評価が分かれることについてはお母さん達の反応も二極分化している。えせ専門家が安心キャンペーンを張って県が後押しするものだから、不安めいた話をむやみに出来ない。相談会の部屋がプライバシーの守られている事を確認してからワッと泣きだしてしまうお母さんがいる。「ここでは心配してもいいのですね」とか「話を聞いて下さっただけでもうれしい」という言葉に会うたび、やるせなくなる。相談項目の中では鼻出血、咳、皮膚のトラブル、下痢、口内炎、精神不安定、などが多い。内部被ばくの専門家・肥田(ひだ)舜太郎医師によれば、原爆ヒバクシャの初期症状に下痢が多いとの事。
 一方、福島や関東から和歌山へ避難してきた人たち(大変だ、と行動を起こしたのは子どもを抱えた女性たちがほとんど)は連れ合いを残したままなので、夫婦間の交流が極端に減少して意思疎通がうまく出来なくなり、二言目には離婚が話題になるという殺伐とした生活をしている人が多い。子どもはそうした親たちの様子を肌で感じてビクビクしているように見える。
 原子力を推進したい勢力は人体への影響を極端に低く見させようと苦心惨憺しているが、市民自ら測定し声を上げ始めた。もう騙されまい。

山崎 知行(医師。84年和歌山にて内科医院開業。05年から3回チェルノブイリ訪問。)

戦争と原発がもたらすもの
ゆるりカフェ〜世界と福島の子どもたち〜イラク、アフガン、福島レポート

2月18日、「戦争と原発は人間の手で止められる」を信条に活躍中のジャーナリストで「イラクの子どもを救う会」代表の西谷文和さんをお招きし、子どもたちの未来を守るために何が必要かを、カフェのようにゆるりと集いワイワイ語り合った。

 2月16日にアフガニスタンから戻ってきたばかりの西谷さんからホットな中東情勢を伺った。欧米諸国は民主化運動を支援している印象を受けるが、親米政権かどうかで欧米の軍事介入が決まる。親米のバーレーンの独裁政権は国民の民主化運動を弾圧しているのに国際社会ではなかなか非難の声が高まらない。
 イラクで米軍の使用した劣化ウラン弾による放射能汚染が子どもたちの健康を蝕んでいることは知られてきたが、アフガニスタンでも同じような影響が表れている。アフガニスタンに生まれた子どもの6人に1人は1年以内に亡くなっている。放射能のせいだけではないが、先天的な異常が増えているのも事実だ。福島の子どもたちの将来を思うと暗澹たる気持ちにおそわれる。
 劣化ウラン弾のウランはどこからやってくるのか。それは原子力発電所の使用済み劣化ウランからできている。しかしテレビや新聞で報道されることはない。それは大スポンサーである電力会社を批判することになるからだ。3・11の前までは原子力発電の安全や必要性を訴えるコマーシャルがあふれかえっていた。
 戦争と原発の構図はよく似ている。1つめは利権の構造。武器を売り、原発を作ればそこに巨大な利権が発生する。戦争へ原発建設へと導くために真実を隠し世論を誘導する。2つめは核。ウランを燃やすと原発、爆発させると原爆。3つめは差別。被害を受けるのは、常にもっとも弱い立場の人間だ。またその被害によって新たな差別の構造を生み出していく。福島の子どもたちは就職や結婚で差別を受ける日が来るかもしれない。
 第2部は参加者みんなでお茶を飲みながら、気軽にでも熱く自分たちの思いを語り合った。参加者から「ネットやツィッターにあふれる情報を取捨選択する方法は?」と問われ、西谷さんが「やはり紙の媒体が一番信用できる。新聞や本をもっと活用しなければ」と返答されたのが印象に残った。確かに紙の媒体も膨大だ。その中でも灯台のように真実の光で方向を示してくれる西谷さんのような存在を見つけて自分の中に複数持つことが、情報の海で進路を見失わないことにつながるのではないだろうか。

(文責 編集部)

YWCAとの出会いは宝物

 3月末で大阪YWCAを定年退職することになりました。
 35年前、銀行をやめてぶらぶらしていた私に、ある趣味のグループで、YWCAの職員をしていた女性から、「YWCAで受付職員を探してるんだけど、働いてみない?」とお誘いを受けたことが始まりでした。
 当初YWCAは私にとって異文化でした。びっくりしたことは多々あります。まず、出勤時間が人によってまちまちであること。当時は主任制度がなく、総幹事は別として職員の上下関係が全くなかったこと。誕生日は、人からではなく誕生日を迎えた本人が皆に食物をふるまって祝うこと。会議中必ずお茶とお菓子それも手作りのものが出ること。財務の予算案は最初いつも赤字で出てくること。なのに倒産もせず今も続いていること。何かと機会を見つけては皆が寄付をすること等々。
 驚いたことは他にもありますが、何より一番の衝撃は、女の人、特に中高年の女性たちの「ものすごい元気」を目の当たりにしたことです。会議の時は誰でもがはっきりと意見を言いますが、楽しむときは、子どものように無邪気に楽しむ。そんな伸びやかさや率直さは、まさにYWCAの三角マークを体現しているかのようです。YWCAで起こるさまざまな出来事や場面で、人が出会い、出会うことで自分が変えられ、それがまた周りを変えていく、このダイナミズムがYWCAにおける「女性のリーダーシップ養成」だと思うのです。その渦中に身を置けたことは、本当に幸せでした。つたない者を今まで見守り、育てて下さったYWCAの皆様、関係の皆様に、紙面をお借りして心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

(総幹事 谷川 いづみ)

YWの窓 ニャラザイさんという緑陰

 昨年11月長崎でのYWCAフェスタで、世界Y総幹事ニャラザイ・グンボンズバンダさんにインタビューをした。ジンバブエでの少女時代のこと。国連からYWCAへの転身の理由。日本の若い女性が国際的な活動をめざす時の心構えなど。
 11人兄弟姉妹の末っ子としてカトリックの家庭に生まれ、「女性も一人ひとり神様から祝福を受けて生まれてきた」と母親に言われて育つ。独立戦争やエイズ等のために、彼女は多くの死や貧困の苦しみを見てきたが、法律専攻の学生時代からYとは研修で関わりがあったという。母の死を契機に母に恩を返したいと総幹事を引き受けた。
 穏やかで励ましに満ちた口調の中で、私がどきりとした瞬間がある。世界中のY の共通課題は平和への取り組みだが、地域によって問題は違うという話の最中、「日本なら核の問題、核兵器や核の管理などが中心でしょう? あなた方は核を生産する国にいますから。」と静かに言われた時だ。当たり前なのに動揺した。声高に核兵器に反対してきた日本だが、3.11で核の別の側面が露呈した。賛成反対を問わず原発には関わり続けなければならないと悟らされた瞬間だった。
 相手の話によく耳を傾ける人でもある。花柄の民族衣装をまとった大柄な体躯は、いつもほほえみをたたえ、彼女自身が葉も花も実りも豊かな大樹のようで、その緑陰に憩わせてもらう心地だった。

(会員 山高 万寿子)

ワン・ワールド・フェスティバル参加報告 共に生きる世界をつくるために

 2月4日・5日、大阪国際交流センターで恒例のワンワールドフェスティバルが行われた。国際協力に関わる活動をしている人や団体にとってはお馴染みのお祭りで、今年のテーマは、「共に生きる世界をつくるために一人ひとりができること」。
 公式報告によると、来場者数は2日間で1万7千人。うち、ボランティアはのべ277人という。52のプログラムが実施され、142団体が149ブースを出展した。(YWCAを含む101のNGO団体の他、政府機関、ODA(政府開発援助)実施機関、国際機関、教育機関、企業など、多彩な参加で盛り上がった。
 建物の外には民族料理の模擬店が立ち並び食欲をそそる。建物1階は、政府系機関や国際機関などのブースがあり、2階へ上がる階段下付近に舞台がしつらえられトークショーやベリーダンスなど人目を惹くイベントが開催される。2階は、私たち大阪YWCAも含むNGO団体のブースがぎっしり並ぶ。結構似たような組織が多い。会場内はどこも人がいっぱい。「国際」的なお祭りの人気の高さにややびっくり。
 ブースでは、「大阪YWCA機関紙特別号」や直近のプログラム紹介チラシを入れた透明の袋を手渡しつつ、活動説明をしながら、持ち込んだ手作りクッキーや東北物産、オリーブオイル製品などを買っていただく。YWCAの認知度の低さ、YMCAは知っていても、MとWの違いに気づかずに来られる方が多いのに驚くが、ちがいを説明すると、みなさん大きく頷いて興味を持った様子で、どんな活動をしているかを熱心に聞いてくださる。広報の必要性、たくさん人が集まる場に出て行くことの大切さを改めて実感した。
 今回「機関紙特別号」の1面は、世界YWCA総幹事 ニャラザイさんへのインタビュー記事だったことで、YWCAという組織が世界規模であること、国際的な活動も行っているという説明にかなり役立ち、へぇーと感心してもらえたりしたのは嬉しかった。

(会員 津戸 真弓)

ここにYあり(24) 福島YWCA

 原発事故の後、福島YWCAでは7月に放射線医学の専門家である崎山比早子さんの講演「原発事故と健康被害」、10月には世界YWCA総会で福島の現状を全世界の女性たちに訴えてこられた住田サーラさん(神戸YWCA職員)の報告会を開きました。
 また、金香百合さん(日本YWCA被災者支援プロジェクト)による「心のケア講座 −支え合う傾聴−」を5回持ち、癒し、癒されています。

(文と写真/福島YWCA)
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