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大阪YWCA機関紙(2011年8・9月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
戦争と直線距離の寒さかな 国旗・国歌への忠誠強要の危険
東日本大震災 今、私たちにできること(2)
YWの窓 京都大学原子炉実験所見学
クローズアップ トレッキングのすすめ
大阪YWCA中国帰国者支援事業 ゆっくり日本語コース
講演会 原発に頼らない明るい未来
ここにYあり(20) 東京YWCA-3

戦争と直線距離の寒さかな 国旗・国歌への忠誠強要の危険   

 公立学校の校長が、教職員に入学式、卒業式で君が代を起立して斉唱することを命じ、従わなかった職員を懲戒処分、定年後に再雇用を認めない。これが「思想良心の自由」を保障する憲法19条に違反するか否かが争われ、5月末から6月はじめにかけ最高裁判所は立て続けに合憲判決を言い渡しました。また、大阪府議会は6月3日、橋下徹知事率いる「維新の会」が提案した起立斉唱を命じる条例を可決しました。
<原発と直線距離の寒さかな>
 これは、4年前の朝日俳壇で一席に選ばれた兵庫県の足立威宏さんの句です。足立さんは、自宅が福井県の原発から50キロの距離にあることを知ってこの句を詠まれたそうです(7月1日『天声人語』)。当時「原発安全神話」を信じていた人にはピンと来なかったことでしょう。なにしろ最高裁判所が、伊方発電所原子炉設置許可取消請訴訟等の判決を通して、チェルノブイリ事故の後でも日本の原発は大丈夫と「安全神話」を延命したのですから。
 福島第一原発の事故を知った時、かつて伊方原発訴訟弁護団の末席にいた私は、「あれだけ原発の危険性を言ったのに裁判所が聞かなかったから」という怒りと、背筋の寒くなる恐怖に襲われました。それと同じショックを、今回の一連の最高裁判決から受け、その気持ちを足立さんの句に託したのが<原発と直線距離の寒さかな>です。
 「君が代起立斉唱命令」と「戦争」が、なぜ「直線距離」なのか。戦争は指揮官の命令に服従し、飛んでくる銃弾を怖れず前進する多数の兵士なしにはできません。
 学校儀式は式次第に無批判に服従し、国旗、国歌というシンボルに思考過程抜きで条件反射する子どもを育てる上で最も有効な手段です。第2次世界大戦後も世界のどこかで戦闘を繰り返しているアメリカは、国旗、国歌に対する忠誠心を小さいときから繰り返し叩き込んでいます。私は1945年4月国民学校に入学し、つかの間ですが儀式の威力を体験しました。
 「戦争」への道を敷くには、教職員の「良心に基づく不服従」を打ち砕くことが先決です。命じられるままに他国の罪のない人々を良心の呵責なく殺せることが兵士の条件です。
 原発の危険性を警告する者が排除される社会、少数意見に不寛容な社会がどんなに危険か、私たちはいま取り返しのつかない代償を払って体験しつつあります。
 その構図がそのまま教育現場を覆いつくそうとしていると言えるのではないでしょうか。

熊野 勝之 (弁護士。高松空襲生存者。箕面忠魂碑違憲訴訟、居住の権利訴訟などに取り組む。 )

東日本大震災 今、私たちにできること(2)

 仙台に拠点を持つ被災支援ネットワーク「東北ヘルプ」は、仙台キリスト教連合が東日本大震災直後に立ち上げた組織で、被災地のニーズと支援者のコーディネートを中心に活動しています。日本YWCAは東北ヘルプに協力して、事務をサポートするボランティアを派遣。大阪YWCAからは3名が参加しました。

 5月18日から30日までお手伝いをしてきた。  主な仕事は、東北ヘルプ事務局にかかってくる電話やメールへの対応、HPの更新、全体会議の議事録作成などである。私が行った5月下旬でも、全国各地からいろんな形で支援をしたいという連絡がひっきりなしに入っていた。また、毎週行われていた全体会議では、支援に携わるいろいろな団体が出席し、情報の交換が盛んに行われていた。東北ヘルプに集まってくる情報の一端を垣間見るたけで、被災地でどれほど多くの支援者が活動しているか実感することができた。そして、被災者だけでなく支援する人たちも、日常から切り離されたところで頑張り続けていることをひしひしと感じた。
 ほとんどは事務所での作業であったが、一度被災地での打ち合わせに同行することができた。訪問先は、仙台市宮城野区蒲生のシーサイドバイブルチャペルである。海のすぐ近くの教会で、建物は津波にさらわれて全く残っておらず、かろうじて土台が残っている程度。跡地には、支援者ががれきの中から探してきた十字架がたてられていた。かつては住宅地であったというが、周りは本当に何も残っておらず、ここに人が住んでいたことを想像することも難しい。そんな中に立つ十字架は、何か強い意志を表しているように見えた。
 地域によって差はあるものの、避難所から仮設住宅への移転が進んできている。一般の賃貸住宅に移る人たちもいる。今までは避難所中心の活動であったが、被災者が分散していくことで、ほんとに支援を必要としている人々が見えにくくなってしまう心配がある。これから人々が普段の生活を取り戻していく中で、どのような支援が必要とされ、私たちに何ができるのか、考えていくという課題を持ち帰った。

 (会員 平井 佐津紀)

 平井会員の後、6月13日〜15日の3日間。地震発生から3ケ月が過ぎ、直前の週末11日には祈祷会が行われた、という時期だった。
 仕事は、前週に開催された会議の音声記録から議事録を起こすこと、メールをチェックすること、ほとんど外出したままの牧師さんからの指示にいつでも動けるよう待機していること。ほとんど何の情報も現場知識もない者のできる仕事の限界と、現地に常にいる事務局スタッフの必要を強く感じた。
 議事録に起こした会議の様子から聞き取ったこと、時折戻って話を交わされる牧師さんたちの言葉から、遠く大阪にいては入って来ないリアルな現地の状況が耳に入って来た。その場にいることの大切さと、日々の活動に忙殺されておられる現地の牧師さんたちと連絡を密に取り、遠方から支援を続けて行く方法を話し合う場が必要な気がした3日間だった。

 (会員 津戸 真弓)
 福島県北東部・浜通りで宮城県との県境に位置する新地町に、全国社会福祉協議会が立ち上げた新地町災害ボランティアセンターがあります。ここは4月上旬の段階で他NGOの支援がない空白地帯でした。ボランティア・コーディネーターが不足しているとの声を受け、日本YWCAは5月連休明けからコーディネーターを派遣。大阪からも2名が参加しました。

 ボランティアセンターの朝は、7時半頃から始まります。受付班、ニーズ・マッチング班、資材調達班に分かれて、その日のボランティア受け入れや、作業の準備を行い、8時からの朝礼で情報を共有します。
 YWCAが担っているのは受付班。その日参加するボランティアの受付とボランティア保険、電話問合せの対応、そして、暑い中野外で作業をするボランティアへの水分補給などです。土日はもちろんですが、平日でも町内在住の方から、遠くは四国や九州の方まで、連日多くのボランティアが参加されます。東京から半日だけでも作業に参加したいのだけど受け入れてもらえるか、という問合せがあったり、仮設住宅で歌のイベントを行う方が出演前に作業に加わってくださったり、多くの人の思いを感じることができました。
 受付班では、地元の女性たちが地元ナビゲーターボランティア(通称:ナビボラ)として関わり、受付の対応から水分補給の手伝い、作業終了後のうがいの声かけまで、担っておられます。ナビボラさんからは、震災直後の生活や現在の状況など、報道されていない声を聞くことができました。伺ったお話一つひとつを、個人的なおしゃべりで終わらせず、何かの形でつなげていけたらと強く思いました。
 新地町では、ボランティアセンターで請け負える作業が残り少なくなってきています。今後は、個々の被災者によって必要とされる支援も異なってくるでしょう。大阪でのどのような動きが現地への支援となるのか、考えていければと思います。

 (職員 中山 羊奈)

 災害ボランティアセンターの受付には個人に加えて団体がある。私が担当した日に来られた連合福島さん20名はセンターの休みの日を挟んで計6日、ボランティアの申し出をされていた。仕事は職場で互いにカバーしあって参加しているそうだ。
 おおむね月曜から金曜の午後、YWCAが通っている仮設住宅にはしっかりした自治会長さんがおられ、元の住民構成で入居できるようにしたそうだ。集会所では間近に迫ったイベントの準備をしている。1時から3時頃までシニアの女性たちが集まり、一緒にお茶を飲んだり、おしゃべりしながらカゴや敷物を編む。やがて入れ替わるように子どもたちがやって来る。イベント発案者のお兄さんが大好きで、まとわりつきながら遊んだり、コーヒーを飲んだりしている。6時頃に片付けをして解散。悲しみをこらえ、前へ進んでいる人々の生活。ほんの5日間だったが、生きていくことを教わった気がした。

 (会員 勝 美恵)

YWの窓 京都大学原子炉実験所見学

 日本キリスト教団大阪教区核問題特別委員会による見学会に参加した。大阪府熊取町の広大な土地に1963年全国の大学等の共同利用研究所として開設。50年近く経ち、周辺は住宅地として開け、近くには学校もある。
 重い二重扉(気圧調整のため)の向こうに原子炉。原子炉の上の制御棒駆動装置横の小さな筒状の穴から、原子炉の中を覗くことができた。
 放射能、核反応は自然界の中にもある。それに手を伸ばしたのだが、学者の中にも人間には扱いきれないと感じた人もいた。研究用原子炉では中性子の実験研究が行われている。研究の大切さ、特に医学療法などのメリットも解るが、小さな原子炉でも廃棄物は当然出る。ドラム缶に詰められた廃棄物は管理用建物に貯め置かれ、横浜へ陸送、船積みされ、アメリカへ送られ処理される。研究用原子炉を見て、原子力発電所がいかにむずかしく危険であるかが解った。放射性廃棄物の管理の厳しさも知った。原子力発電所で出る大量の廃棄物は六ヶ所村等の処理施設へ送られるが、その先の最終処分のことは未定である。
 見学の後、小出裕章先生が私たちの質問に答えてくださった。福島第一原発の状況、外部被曝、内部被曝のこと、処理にあたっている作業員の方々の被曝、子どもたちの被曝の心配、お忙しい先生のわずかな時間を割いてのお話は重く、厳しく心に残った。
(会員 横内 いづみ)

クローズアップ トレッキングのすすめ

 6月の日曜日、トレッキングに初挑戦しました。約5時間で8kmほど歩くコースで、最初はのんびりおしゃべりしていましたが、途中からは坂というにはあまりに急な斜面。木の根や枝を手がかりに登り、まわりに目を向ける余裕もない中、可憐な小アジサイや杉や楢の巨木に出会えて感激しました。
 汗と一緒に日常のイライラを出しきって、しっとりした空気や湿った地面の感触、森の香に、身体中の細胞の1つひとつが活力をもらった気がしました。
(職員 中山 羊奈)

大阪YWCA中国帰国者支援事業 ゆっくり日本語コース

 現在、大阪YWCAが実施している中国帰国者支援事業では、約600名の中国帰国者の方々が学び、また交流をしています。毎週土曜日は、その中でも50才以上の中国帰国者約70名が日本語やパソコンに取り組む、「ゆっくり」コースです。この日は、学ぶだけでなく、友人と心置きなく交流できる大切な時間にもなっているようです。
 多くの中国帰国者が日常生活では、学んだ“日本語”を使う機会がほとんどないということで、今回、梅田本館の会員活動「傾聴カフェ ラベンダー」の協力のもと、学んだ日本語でのおしゃべりが体験できる機会を作りました。事前に日本語の授業で、故郷について日本語で話せるよう準備と練習を重ねました。当日は、練習の成果が発揮でき、また、おいしい飲み物と手作りクッキーを前に、おしゃべりが弾みました。そして、なによりじっくりと話を聴いてくれる人がいると、人はリラックスして自分を表現できるのだと実感できました。今回の「傾聴カフェ ラベンダー」での体験をとおし、中国帰国者の方々は、今までよりも生活の中で自分を表現できるようになったのではないでしょうか。

(担当職員:坂東暁子)

講演会 原発に頼らない明るい未来 未来は選べる、私たちの手で 7/16(土)

講師:海老澤徹(元京都大学原子炉実験所助教授)
 今回まさに「正しく知って恐れる」ための、フクシマ原発事故最新情報を聴くことができた。3機の原子炉で核燃料の溶融が起き、そのためにできた高濃度汚染水が施設建屋の地下室に溜り、強い放射能で人が近づけない。使用済み核燃料貯蔵プールの壁も壊れていて、今後の余震などに耐え得るのか疑問。事故収束には、困難でも溶けた核燃料を取り出して完全な管理下に置くことや、施設の解体処理などに数十年以上の歳月が必要で、その間再度の事故による最悪の事態はあってはならない。放射線は少しでも被曝しない方がいいが、限度値は汚染地域の広大さから政治的判断で決められている。
 講演のあと、グループに分かれて話し合った。子どもを預かる保育士さんの団体からも参加があり、真実の話が聞けて良かった、知識の整理ができた、もっと勉強して自分で未来のことを考えたい、などの声や疑問質問も出された。それぞれに原発を身近に考えるいい機会になり、関心の高まりと市民レベルの知識アップに「明るい未来」を感じた。
(会員 原 紀子)

ここにYあり(20) 東京YWCA-3

女性の健康事業部
 運動の機会を必要とするすべての女性が健康の向上を図れるよう、運動指導および生活習慣の改善をサポートしています。健康な女性だけでなく、障がいを持つ女性の水中運動や、乳がんなどの疾患後に心身の回復を必要とする女性を対象とした事業にも力を入れています。都心に自前のプール、スタジオ施設を持つ恵まれた環境を生かし、女性の健康づくりを支援しています。
(文/東京YWCA)
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