「阪神・淡路大震災支援活動報告書」より

全体をふりかえって


金香百合


 災害時の「心のケア」が今ほど取りざたされることになるとは予想もせず、無我夢中で活動してきたこの1年。紙面に紹介しきれないほどたくさんの、実にたくさんの人々の実践と協力と支援があってここまできた。感謝の思いと、なお続いている被災地域での復旧復興への戦いを胸に刻んで、思いを新たにしたいと思う。
 今回の活動にみられる大きな特徴をボランティア活動の視点に絞って挙げてみる。


  1. 常にボランティアを養成しながらの取り組み
     募集とともに必ず研修を継続実施して常にボランティアの質の向上をはかったことは、ボランティア団体の老舗として大阪YWCAが誇れることである。
  2. 意識の高いボランティアが集まった。
  3. ボランティアをサポートするのに最もふさわしい専門家が多数得られた。また、非常に労力を注いで関わってくださり、実に恵まれていた。
  4. 活動の発足時に数名の既存の大阪YWCAの若いボランティアの有能かつ精力的な働きがあったからこそこの活動は生まれ、継続した。
  5. 災害発生時に大阪YWCAはすでに、ハ−ド(建物、電話、FAXなど)とソフト(スタッフ、ボランティア、ノウハウ)の両面をもっていたので他団体に先駆けて活動を起こすことができ、継続することができた。


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