大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2009年7月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
現代の子どもをとりまく状況−「虐待」に追いやられる親たち−
ここにYありB 長崎YWCA
地域における親子へのDV&虐待の予防とケアへの総合的取り組み
YWの窓 恐ろしいプルサーマルはやめて!
YWCA川柳

現代の子どもをとりまく状況 −「虐待」に追いやられる親たち−

 子どもはいつの時代も元気いっぱい。ところが、子どもをとりまく状況は、緊張の度を高めています。今の母親たちの多くは、ママ友と繁く連絡をとりあいます。メールでミクシィで。子育て話を分かち合い、気も遣うがネットワークを保っている。言われているほど、子育て現実は悪くない。 しかし、その家庭を緊張させる構造があります。生活に困窮している家庭と、過剰に教育熱心な家庭。
  雇用不安で、親の暮らしは不安定になっています。マスコミが煽るほど虐待は激増していませんが、生活保護世帯では、虐待の出現率は一般家庭に比べ20倍に跳ね上がります。暮らしていくのに手一杯で、「食育」どころではない家庭です。
 いっぽう、子どもがよりよい仕事につくために、幼いうちから能力を伸ばさなければならないと強迫観念に似た責任感をもつ親が目立ちます。子どもには、お勉強でなんとかついていってもらわないと。スポーツもそれなりにできてほしい。もうすぐ小学校で始まる「英語」にも馴染むよう準備しておかなくちゃ。人並みに高校に行き、できれば大学に、そしてなんとか就職してもらわなくちゃ。
 親の不安は、子どもの能力を高めるために、強迫的に子どもの24時間に注意を払うという緊張の高い状況から来ています。「日頃からの親子の密な会話」や「早寝・早起き・朝ごはん」に代表される子育てにおける手厚さに、親たちは縛られます。ときに、親の緊張は、子どもへの精神的虐待ともよべる状況を招きます。虐待をめぐる研究には、構造的な把握が必要なのです。 戦後生まれの世代は、物に不自由する経験をあまり持たず、そのかわり、管理され、個々に分断されて育ってきました。何かコトが起こっても助け合えばなんとかしのいでいける、という感覚をもちにくいのです。けれど、子育てばかりは、親だけで行うのは危ういことです。できるだけ、子どもを自分の家庭だけに閉じこめず、多くの人と助け合って、共に育てていけるような「回路」を作っていくことが大切になってきます。  多様な「回路」があり、親の緊張が緩むことで、子どもを取り巻く状況も連動して緩んでゆきます。緊張を緩めるとは、いろんな子ども、いろんな親たちを認め合うことでもあります。 貧困や人権にかかわる個々のプログラムも、子どもの虐待への課題も、当事者を「教育する」ことより、むしろ「抱えている問題を軽減し緩めるという実際の取り組みによって当事者に力が戻ってくる」というエンパワメントの仕組みを作ることが、研究の上でも、いま重要と位置づけられています。

桜井智恵子(大阪大谷大学教授)

ここにYありB 長崎YWCA

 ノーモア・ナガサキ!  1964年の発足当時から、被爆地として「核否定の思想」に立ち、平和への希求・憲法9条・教育問題などを社会問題研究として学び、具体的課題の中から地域に合った活動を続けてきました。  
  その一つに、女性団体の中心となって「平和の母子像」を建立し、8月の祈念会開催を22年間継続していることがあります。また、「核兵器廃絶・世界平和」を訴えて、「高校生平和大使」と共に女性NGOである世界YWCAを訪問し、『ビリョクでもムリョクではない』と活動しています。

(文・長崎YWCA)
 

地域における親子へのDV&虐待の予防とケアへの総合的取り組み

〜地域でいきいき仲間作り・虐待ゼロ地域をめざして〜

 朝日新聞厚生文化事業団の助成を受けた「地域における親子へのDV&虐待の予防とケアへの総合的取り組み」が、08年11月から2年計画で始まっています。
 DV被害から女性を守る活動を続けてきた女性エンパワメント部が全面的に協力して、大阪YWCA大宮保育園とシャロン千里子ども館で事業展開。それぞれの特徴や専門性を生かしたより総合的なプログラムをめざします。現場からの報告をお届けします。

(文・編集部)
大宮保育園での取り組み
  「保育園に集うすべての人々がハッピーになるために」
 07年度(財)松翁会の助成を受け、「保育園における母子へのDV&虐待の予防とケアへの総合的な取り組み」を1年間行ってきました。保育園は、子どもへの暴力や虐待を早期に発見し、早期にケアしやすい場です。そのことを生かし、地域の支援者と連携できればとの思いで取り組んできました。その気づきや学びを生かし、園内にとどまらず対象を地域に広げ、地域に向けて発信する活動になればと、新たに朝日新聞厚生文化事業団「子どもへの暴力防止プロジェクト助成」に応募し、助成をいただけることになりました。大阪YWCA女性エンパワメント部、シャロン千里こども館とともに、子どもたちを暴力や虐待から守る取り組みができることは大きな恵みです。
  今日のようなストレス社会では、誰もが大なり小なりストレスを抱え毎日を過ごしています。子育て不安があったりパートナーとの関係が悪い場合には、そのストレスが特に増大し、弱い立場の子どもに向くケースが多いことを感じます。日頃子ども達と向き合う職員の力量も問われます。まず、職員が日頃から暴力や虐待に対しての正しい知識をもち、気づくことができるように、@保育スタッフの勉強会から取り組みました。
  次に、子ども自身が暴力や虐待から自分の身を守ることの大切さに気づくプログラムとして、A子どものためのプログラムを保育に取り入れています。そこでは、たとえ親であっても叩いたりすることは決して許されないこと。その時は「やめて」と言うことを伝えています。幼児クラスの子どもたちには「友達パネル」という教材を使って進めていますが、園児たちの反応は鋭く、日頃の生活がよく見えてきます。 また、保護者がストレスをためずに過ごせるようにB保護者向けプログラムとして、「お父さんのための新年会」や、講座「お母さん、お父さんのハッピースタディーズ」をもちました。日頃仕事と育児に追われてゆっくり話す機会もない保護者にとっては、ありのままを受け入れられ気軽に語りあう場を持つことは、日頃のストレスからの解放と虐待防止につながったことと思います。さらに、新たに入園される保護者向けには、3月の入園説明会の中に、「保育園に集うすべての人がハッピーになるために」という講話を入れました。保育園生活に入るに当たり、「ここの保育園は人が大切にされるところ」という意識を持ってもらえればという願いからです。  昨年の12月にはC子どもに関わるすべての大人に聞いてほしい講演会として「子育て支援」発想の転換〜子どもの発達に大切なこと〜(講師・柏木惠子 東京女子大学名誉教授)を女性エンパワメント部の協力で行いました。「子どもの育ちにとって大事なことは、母親絶対の子育てから多くの人による子育て(複数保育への転換)、子育てから子育ちへ(一方的な教育ではなく、教え教わる関係)の転換を参加者で確認することができました。
  地域の親の育児不安に応えるために、毎週水曜日の午前はD「何でも相談日」として、専門のカウンセラーや保健師、助産師、小児科医・歯科医、保育士が相談に当たっています。地域の中学校に出向いて中学2年生対象にE「デートDV」の出前講座(講師・井ノ崎敦子 女性エンパワメント部委員・臨床心理士)も6月に開催。7月4日には「フィンランドの教育に学ぶ」と題し、藤井ニエメラ・ミドリさんご夫妻を招いて、F講演会&ミニコンサートを企画しています。 2年を通し、金香百合・女性エンパワメント部顧問には総合コーディネーターとしてそれぞれの取り組みに講師として関わっていただいています。 子どもの暴力・虐待防止には、地域のもつ資源を生かし、総合的に取り組むことがとても大切だと感じています。 大宮保育園から周囲へ発信し、この保育園を取り巻くすべての人から暴力や虐待被害を出さないようになることを願っています。
(園長 太田 麗子)
シャロン千里こども館での取り組み
 昨秋から準備を始めた、子どもへの暴力防止プログラム「おやこでイキイキ〜リ・レイションシップ」が、4月28日からシャロン千里こども館で始まりました。9カ月の赤ちゃんから中学生までの子どもを持つお母さん達が集い、語り合い、子ども達と一緒に体を動かしスキンシップの時間を持っています。
  最初のプログラムは、母子で体を動かす母子体操です。音楽にのって体を動かすイン・サークルの体操は、ダンスの動きを取り入れたユニークなもので、小さな子ども達もお母さんと一緒に真剣な表情で取り組んでいます。子ども達が大好きな「きゅうりもみ」や「ブランコ」等の「からだそだて」の体操はファシリテーター松井洋子先生(からだとこころの出会いの会主宰)の十八番。母子で楽しく体を動かした後は、お母さん達は話し合い、子ども達は自由遊びと別々のプログラムが始まります。
 話し合いでは、「家事・育児は誰からも評価されなくてむなしい」「反抗期にさしかかった娘が癇癪をおこすと、こちらもついかっとしてしまう」「夫だけがキャリアを積んでいくことに焦りを感じる」といった子育てや夫婦関係についての本音に、「うちもそう」「私もいっしょ、いっしょ」といった共感のことばが返されます。松井先生は「子どもが癇癪を起こしている間は待ち、落ち着いてから冷静に言い聞かせるといいですね」等と具体的にアドバイスされ、参加者全員から「ああそうか」と納得のことばが聞かれます。
 一方子ども達は、こども館での自由遊びです。ちょうど学校から戻ってきた小学生のお姉ちゃん、お兄ちゃん達と一緒におままごとをしたり、大型ブロックですべり台をしたりと活発に遊び始めます。小学生が始めた美容院ごっこを興味津々でながめ、ちゃっかり入れてもらったり、大きな自動車に乗せてもらったり。お母さんと一緒の場面では見られない新たな一面を見ることができます。自然な形で異年齢の子ども同士の遊びが始まるのは子ども館ならではのひとコマでしょう。5月には、4月に母子体操に入らなかった男の子が、積極的に体操に参加するようになり、「別人みたいに変わった」とスタッフとお母さん一同で変化を喜びました。
 日々のちょっとしたストレスで重くなったお母さん達の心が、体を動かし気持ちを語ることで軽くなり、こども達と優しく柔らかく過ごせる時間がもてることを願って、お母さんと子どもの関係の変化を、松井先生を中心にスタッフ全員でこれからも暖かく見守っていきたいと思います。
(館長 辻川 さとみ)

YWの窓 恐ろしいプルサーマルはやめて!

 5月末、「フランスからMOX(モックス)燃料到着」と新聞に小さな記事。テレビには出なかった。
 MOXとは、原子力発電所の使用済み燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物。これを再び軽水炉原発で燃やすのがプルサーマル。史上最悪の物質プルトニウムを高濃度に含むMOXを、日本で初めて九州電力玄海原発で使用するという。
 佐賀県民がプルサーマルを止めようと、5月10日「ストップ! プルサーマル人文字フェスタ」を開いた。真夏並みの暑さの中、バックパックの中高年から地元の若者や親子連れまで1500人余りが、手作りの帽子、布メッセージを持って全国から集まった。
 アピールは鎌仲ひとみさん、田中優さん、アイリーン・スミスさんなど。オール電化などで電力多消費を進める電力事業の自由化を! 全消費電力の一割強を占めるだけの一般家庭に省エネを云うより、産業界の「使うほど割安」の料金体系を改めさせよう!
  政官業の既得権益の原子力政策にNO!と。 色とりどりのヘリが青空を旋回する下、NO MOXの人文字に加わり、太鼓のリズムに乗って街中をパレードした。孫たちと作った布メッセージを、数人の小学生が競うように持ってくれた。この子らの未来のためにも、猛毒のプルトニウムを使うことは許せない。使用後の廃棄物処理も決まっていないのに、税金無駄使いで無責任な国家による危険な人体実験だ。 下記署名にご協力を。

署名tv プルサーマル http://www.shomei.tv/project-856.html

(会員 原 紀子)

YWCA川柳

◇Yだぶるわい(我)は若いと思い込み   (MM)
◇あつまると夜空もとべそうYWCA     (MI)
◇出会いから学びが始まる笑顔の場    (RF)

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