大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

大阪YWCA
JAPANESE ENGLISH
TOP PAGE YWCAについて Q&A お問い合せ 交通アクセス サイトマップ
イベントカレンダー 女性支援 子ども・子育て 平和と環境 リーダーシップ養成 国際交流 その他活動
TOP PAGE > YWCAについて > ニュースレター > アーカイブ一覧 > ニュースレター09.6月号
YWCAについて
YWCAについて トップ
大阪YWCAの歴史・沿革
グループ活動(梅田)
グループ活動(千里)
出版物
ニュースレター
情報公開
ボランティア募集
支援のお願い
会員になる
大阪YWCAとは
大阪YWCA機関紙(2009年6月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
「むらさきつゆくさの会」15周年 「見える・見えないのカーテンが薄いレースのように」
ここにYありA 熊本YWCA
特集 ボランティアのココロ
YWの窓 中国帰国者の支援について思うこと
近現代史連続講座 朝鮮半島と日本

「むらさきつゆくさの会」15周年 「見える・見えないのカーテンが薄いレースのように」

 未生流中山文甫会の全面的なご協力とお支えにより、視覚障害者のいけばな講座「むらさきつゆくさの会」が15周年を迎える。発足時からご指導くださっている山野一甫先生にご寄稿いただいた。

 何事もそうであろうが、やりたいと思う人は結構多い。ところがそれをやり始める人は、案外少ない。そして、それを長くやり続ける人はもっと少ない。この、「もっと少ない」ことをやり続けているのが“むらさきつゆくさ”という名称をもつ視覚障害者のいけばな講座である。15年も続いている。いや、続けている。私たちは、この歴史の中で何を得たのであろうか。
 何といっても花を生ける技術が上達したことである。今は、初めて花と鋏を持った時とは天と地の差である。当たり前のことであるがこれが喜びの種である。この種が発芽し、知らず知らずに花に勇気づけられ癒され、日常生活全体が潤されていることはとても大きなことである。
 自分の生けた花がどれくらい美しいのか(美しいのですが)という前に、生けられたという満足で自分の心は喜びに溢れる。そして他の人から「きれいね!」なんて言われようものなら恥ずかしさも忘れて「やったぁ〜」とガッツ・ポーズをとりたくなるほど、心は躍る。「やって良かった。続けて良かった」と自分を喜ぶことが出来る、これこそがすべてにおいて自己実現を可能にする実である。
 もう一つ実を結んでいる。目が不自由だというハンディの故に、習う側だけでなく指導する側にも当初戸惑いがあった。ガイドをされる方も同じであったろう。経験のないことであったから無理もない。
 私たちは普段、白い杖をついて歩いている人に出くわす機会はそう多くはない。盲導犬がそばで座っているのを見る事もほとんどない。
 中山文甫会館で行われているこの講座では、白杖も盲導犬もそして手助けをする人もそばに多くいるので、視覚的には目が不自由な人というのが容易に認識できるのであるが、いま私の脳神経はそれを全く感じていないかのような反応をしている。15年の歴史が見える・見えないのカーテンをあたかも薄いレースのように仕上げ、双方向に光を差し込ませてくれている。この事実を肌で感じるのである。
 四季に恵まれた日本の伝統文化を縦糸として次代の人々に、横糸としてあらゆる人に手渡すため、創造と研鑽を積み重ね、流祖・未生斎一甫が失明してもなお生花の指導をしていたことに因んで、中山文甫会のボランティア活動としてこの講座を続けている。
 最後に、誉められることを期待しておられないので小さな声で言いますが、YWCAのボランティアなしにこの歴史も組織も語ることはできない。感謝の一言。そして、私自身この「むらさきつゆくさ」の住人に入れていただいていることを大変喜んでいる。

山野一甫(未生流 中山文甫会 講師)

ここにYありA 熊本YWCA

 プレハブ2階建の事務所を拠点に、活動の中心は留学生の援助です。月1回のリサイクルバザー、日本語教室、日本人家族の紹介、 留学生の家族と日本人の交流の場『インターナショナルネイバース』、毎年行うピクニックとひな祭り・・・。苦学生2〜3名に年6万円の奨学金も。会員バザーは年2回。会員の集まりは聖書の学び、視覚障害者にテープを送る朗読、コーラスの3つ。若者の集うPDYYY(若者の若者による若者のためのパートナーシップ開発)では、エイズや性、生き方を仲間と考え、社会的スキルを身につけています。

(文・熊本YWCA)
 

特集 ボランティアのココロ

YWCAはボランティア活動の「老舗」を自認している。90年の歴史を通して、民主的な組織運営を実践し、自律的に活動するボランティアを養成してきた。インターネットの普及により、昨今はホームページを見てYWCAのボランティアを志す若い層も増えている。 受け継がれる「ボランティアの心」を探ろうと、フレッシュなボランティアに突撃インタビューを試みた。

【質問項目】 @YWCAの印象は? Aボランティアのきっかけは? Bあなたにとってボランティアとは? Cボランティア活動のやりがいは?

青少年活動ボランティアリーダー  坂本大和
@アットホームな雰囲気で、メンバーは一人一人の個性が強く、オンの時・オフの時の切り替えがしっかり管理できている。自分を成長させてくれる舞台。
Aとにかく、チャレンジ精神で自分のやったことのないことをしてみよう!!と思い行動しているうちに、ボランティアの魅力に惹かれてしまった。
B仕事では汗をかくが、ボランティアでは心の汗をかく。ボランティアでは、かけがえのない仲間ができる。それこそが人生で一番大切な物だと考える。
C社会貢献をしているということ。社会はこうした影の努力から成り立っているのだと痛感することがよくある。また、普段の生活とはちがう経験ができるのも一つの醍醐味。急がば回れと言うが、人生でたくさん寄り道をしてこそ、本当の自分の天職に導かれるのだと思う。ボランティアは人からの注目も賃金もないが、生きて行く上で本当に大切なこと、生活で忘れてしまっていたことを教えてくれる。そこにボランティアのやりがいがある。

多文化な子どもたちへの学習支援を通した居場所作り 中村 舞
@わきあいあい!
A以前YMCAで活動していた。子どもが大好き。国際的な視野を持ち続けたいと思い、ネットで検索してYWCAを見つけた。
B自分でできることを何かして、自分が笑顔になれるもの。
C日本語を母語としない子どもと関わっているが、みんながどんどん吸収してくれるのがうれしい。いろいろな国について聞くことができるのも楽しい。私は茶道をやっていて、子ども達と一緒にやる機会があり、うれしかった。すごく楽しくて毎週来るのがとても楽しみ。土曜はこのために必ずスケジュールをあけている。

知的障がいを持つ女性のためのグループパレット  高田智子
@年齢層が幅広く、みんな仲良くてよい感じ
A以前から保育士にあこがれていて、保育ボランティアが目的でYWCAに登録したが、そこでパレットに誘われた。
Bハンディキャップをもつメンバーが活動の主体。自分も楽しみながらそれに応えるボランティアでありたい。
C仲間が増えたこと。共に活動する中で、いろいろな考え方、物の見方があるのだなということを実感し、自分の考えだけにとらわれず、視野が広がったのがうれしい。

デイサービスでのティーサービス、高齢者のための昼食会「いこいの集い」 千里国際学園高等部2年 ボランティアグループ ピスタチオ11名
@きれいで、高齢者が生活しやすそうな場所。ボランティアで成り立っている。
A学年行事として始めた。ピスタチオ委員に入ったのは学年のみんなにボランティアの紹介がしたいから。ボランティアの立場にたってきちんと伝えられるから。人と接する団体を探していたがどこも受け入れてくれず、唯一受け入れてくれたのがYWCAだった。ボランティアをすることで自然に汗を流し、充実感でいっぱいになった。
B学年みんなで楽しんでボランティアできるのが一番!
Cボランティアをしていると色々な団体・いろいろな人と出会う。それにより知らなかったことを知り、人とのつながりができる。YWCAのプログラムは楽しい。終わった後の達成感が自信となる。

配食、こども館  金蘭千里高等学校(1年)岩崎恵美 
@こども館に来ている子ども達は小さいのにルールを守り協調性がある。地域の人とのつながりを感じる。
A中学生のとき、一生の思い出に残ることをしたい、ボランティアをしてみたい、でも子どもだから無理と思ったが、学校の先生に「動いてみないと何も始まらない」と言われたので、箕面市民活動センターに相談した。そこで紹介され、唯一中学生でも受け入れてくれたのがYWCAだった。
B子どもには小さい時だからこそできることをたくさんやらせてあげたい。そのために自分は精一杯手助けをしたい。自分も子どもたちと本気になって遊んでいる。培った経験を将来に活かし、20歳を過ぎたら青年海外協力隊に加わり、海外へも目を向けたい。
C配食ボランティアでは美しい言葉を使うことを学んだ。人に頼まれた時、自分の存在を再確認できる。自分がそこにいることにより、大人も子どももいい笑顔を見せてくれる。年齢もちがう人の集まりの中にいることがうれしい。こどもの一人が親に「私もお姉ちゃんが欲しい」と言ったのを聞き、小さい子どもに好かれる自分に誇りが持てた。

YWの窓 中国帰国者の支援について思うこと

 昨年4月から、帰国者に対する支援策が年金制度を中心に変わった。某市役所の福祉部生活支援課に週一回支援相談員兼通訳として身を置いて、一年が経つ。昨今頻繁に報道されているように、生活保護の申請件数は3割増。福祉の現場で働くケースワーカーは精神的にも身体的にもオーバーワークである。帰国者支援はその中に組み込まれており、「言葉や文化の壁」をその都度調整しつつ、支援活動は続けられている。そして、その「壁」は我々が想像しているよりずっとずっと厚い。YWCAの帰国者自立支援センターで日本語教師として学生と接している時には見えてこなかった問題が、ここでは見えてくる。
 日本語能力が十分でない中国帰国者は、その日本語力から非正規雇用労働者であることが多い。社会的貧困の中で『派遣切り』に遭い、生活が立ち行かなくなるが生活保護が受けられない2世の例。3世の母語保持と教育の問題。4世に至っては母語やアイデンティティーをどう考えるのかという(親の)葛藤。これらの問題は、帰国者だけではなく日本で暮らす外国人に共通して言えることなのだが、公的支援や社会システムがまだまだ追いついていないのが現状である。
  日本に私たちと共に住む彼ら、特に将来日本と中国、或いは他の国をつなぐ素晴らしい人材となりうる子どもたちをサポートしてゆくことが、お母さん的存在であるYWCAのこれからの課題かもしれない。

(会員 安田 乙世)

近現代史連続講座 朝鮮半島と日本

2009年1月から3月、韓国問題研究所代表の康宗憲さんを講師に迎え、近現代史講座が開催された。参加者の感想をお届けする。

  「日本の明治以降の歴史を語るときに朝鮮半島からの視点がない」という康先生の指摘に、新たな歴史観を要求される思いがしました。「二度と再び戦争をしないというその戦争は何なのか」という問いも、私に鋭く響きました。
 私はこれまで、この国の近現代史を少しは学習してきました。沖縄戦、広島・長崎そして東京・大阪をはじめとする空襲。それは被害者の立場からの学習でした。そして重慶空襲、南京大虐殺をはじめとする中国での数々の犯罪的行為で加害者としての立場、さらに中国「残留日本人孤児」を支援する中で満州建国とその崩壊を学びました。これらのことが、国策として朝鮮半島での権益を拡大し、朝鮮半島の占領を梃子として列強への仲間入りを果たし、アジア侵略を拡大していく過程で行われてきたことが、今回の講座でより鮮明になりました。
 そして、私達がこの国を「平和憲法を有する平和国家」と言うため、そして世界の各地で起こっている紛争に対して平和を訴えるためには、私たち自身が「アジアとの歴史的脈絡の中で、憲法9条の精神を再吟味」し、「正義の実現、真実の究明」を行い、「糾弾のためではなく、癒しと和解のため歴史と向かい合い」、「次世代を平和主義者に育てること」なくしてはあり得ない、との康先生の言葉が強く心に残ります。私達が9条の心を世界に発信するとき、その大前提として、アジアでこの国が犯した不正義を正面から見据え、自ら糾明し、それを次世代に語り継ぐこと抜きにはあり得ないということです。
 康先生の語り口は本当に穏やかですが、しかし想像を絶する過酷な状況(※)を生きて来られた先生の強い思いとメッセージを感じることができました。〔※在日コリアン2世である康先生は、ソウル大学留学中の75年に、反共法・国家保安法違反の容疑で死刑判決を受け、 年間の獄中生活を体験されている:編集部註〕
 そして最終回で尹東柱さん(朝鮮語で詩を書いたために治安維持法違反で逮捕され、45年28歳で獄死)を語られるとき、しばし声を詰まらせておられた先生は、おそらくご自身の体験と重ねて尹東柱の思い残しに心馳せておられたのではと想像します。先生のお人柄にも大変惹かれる思いでした。有意義な講座をありがとうございました。

(参加者 水野 浩重)
ページトップ
│ イベントカレンダー │ 女性支援 │ 子ども・子育て │ 平和と環境 │ リーダーシップ養成 │ 国際交流 │ その他活動 │
│ お問い合せ │ リンク │ プライバシーポリシー │ 日本YWCA │ 大阪YWCA専門学校 │
財団法人 大阪YWCA : 〒530-0026 大阪市北区神山町11-12 TEL. 06-6361-0838 FAX : 06-6361-2997 MAIL : info@osaka.ywca.or.jp
Copyright (C) 2007 Osaka YWCA. All Rights Reserved.