大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2009年4・5月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
イースターメッセージ 「わたしを回復し、他者と対等に生きるということ」
ここにYあり@ 沖縄YWCA
第92回大阪YWCA定期総会 報告
定期総会後プログラム パレスチナを通して考える足もとの平和
YWの窓 裁判員制度への疑問

イースター・メッセージ「わたしを回復し、他者と対等に生きるということ」

 インドの奥深い農村のダリット(不可触民)の女性たちの運動を、「ニームの会」というグループで支援し、連帯しています。私自身は20年余も友人としてつながっていますが、「ニームの会」は2000年に現地へ研修旅行をしたのが始まりです。ツアー参加者はそれぞれの人生の大事となるような精神的な体験をすると言います。おそらく、〈わたしを回復し、他者と共に生き始めたダリットの女性たち〉との出会いによる衝撃なのだろうと思います。
 私たちは微温的な日本で、それぞれに苦しみを抱え、自信を失いそうになり、他者を羨み、周囲に多くの人がいても心が開けず、孤独感を抱えています。インドの農村でダリット女性たちが被っているあからさまな暴力と困難は、今もなお例えようのないものですが、双方の回復の道筋には共通性があります。
 各村の外れにあるダリット・コロニーでは、つい最近まで「ウダビッレ(直訳すると「助けがない」)」などの言葉が女たちの日常語でした。「どうしようもない無力な状態」に対して吐かれる非常に重くて深い言葉です。夫や上層カーストの地主たちが全権力を持っていると思い込み、心はつねに彼らを意識し、彼らに従属し、自分自身を何者でもなくしていた。そうするしか生きる術はないと、学習させられてきた、いわば「学習的無力」の状態にあったわけです。
 しかし、時間をかけてこの地域に500以上の自助グループをつくり、グループ内およびグループ間の連帯を重視して指導してきたダリット女性運動によって、決定的な変化が起きています。自助グループが、カーストや宗教の違いを超えて広がってきたのです。この運動体のリーダーである私の友人は、信仰深いクリスチャン。「危険を恐れて何もしないのは、死んでいるのと同じこと」と毎朝自分に言い聞かせてきたそうです。しかし最近は、「この変化が起きたのを見られただけで、もう何時死んでもいい」と言います。
 ダリットの女性たちの集会では、数年前には想像もつかなかったほど、女性たちは生き生きと目を輝かせ、盛んに議論しています。かつては持つことを禁じられていた櫛で、きちんと髪を梳かしつけ、精一杯の身だしなみでおしゃれをしています。自身を回復した喜び(自信)が粗末な会場に満ちています。
 巡りくるイースターの季節は、学習性無力で自己の主体を放棄していないか、それによって他者との対等な関係、ひいては主である神とのつながりを損ねていないかを反省する時、つまり、自己の自由と尊厳を回復する機会だと思います。

イースターとは・・・
十字架で処刑されたイエスキリストの復活を祝い、記念する日。イエスの復活が教会の基礎になり、信仰の根拠となった。

山下明子(キリスト教女性センター・「ニームの会」代表)

ここにYあり@ 沖縄YWCA

 2002年発足の一番新しいYです。米軍基地の問題や沖縄戦の歴史認識など「沖縄の抱える課題」に取り組み、全国に発信することを活動の柱にしています。昨夏より、「世界に連なるYWCAの活動を沖縄でも」との思いで「オリーブの木キャンペーン」に参画。この2月には「六ヶ所村ラプソディ」上映に関わり、沖縄では関心の低い原子力発電の問題を、Yの「核」文明を問う活動に重ねてアピールしました。アートセラピー(臨床美術)にも取り組んでいます。認知症予防で開発されたカリキュラムですが、どんな人でも右脳活性化で元気になるワークショップ展開中です。

(文・沖縄YWCA)
今号より全国のYWCAを順次紹介していきます。乞うご期待
 

第92回大阪YWCA定期総会

標語:互いに励まし合い、思いを一つにし、共に生きる平和な社会を実現しましょう
(コリントの信徒への手紙U 13章11節)

 3月7日(土)、第92回定期総会が行われた。開会に当たり、日本YWCA石井摩耶子会長からのメッセージが読み上げられ、「聖書を読む会」の講師でもある池田五月山教会の山田真樹講師により「女性と平和」をテーマに開会礼拝を持った。07年度決算報告、08年度事業報告・会計現状報告、09年度事業計画案・予算案などを賛成多数で承認。また寄付行為改訂に伴う会則改正提案がなされ承認された。新幹部委員8名、指名委員5名が選出された。

(文・編集部)
<2008年度事業報告>
事業部門
 500名余りが在籍している近畿中国帰国者支援・交流センター(厚生労働省委託)では、従来から設置している中国帰国者日本語教室、堺健老クラブに加え、大阪市および門真市からの委託も受け、今年度は日本語平野教室を新たに開講した。
 また、外国にルーツを持つ中学生・高校生への支援を行う「日本語教育支援事業YWCAピアにほんご」(大阪府教育委員会委託)が9月より始まった。

創立90周年記念事業
 4月に「アウシュビッツと中欧世界遺産を訪ねる旅」を実施。11月の記念講演会では「ひとりから始める平和活動」と題してルース・M・グルーベル関西学院院長の講演の後、祝会では50年以上の永年会員への感謝状贈呈が行われ、YWCAの活動と人の輪を未来へとつなげていこうという熱気で満たされた。また、会員92人から寄稿のあった「YWCAと私」が出席者全員に配られ、大阪YWCAの歩みを知る貴重な1冊となった。

ボランティア・社会貢献活動
 YWCA大宮保育園が申請した朝日厚生文化事業団「子どもへの暴力防止プロジェクト助成」が決定、女性エンパワメント部、シャロン千里こども館の三者が協働して深刻さを増している児童虐待の防止に取り組む。
 国際部では、「パレスチナを撮り続けて40年広河隆一講演会〜ナクバその真実」を実施。その後のイスラエルによるガザ空爆・侵攻への抗議として梅田の繁華街でのサイレントアピールを続けている。
 留学生里親の会が30年を機に終結。2月に終結式&卒業お祝い会が行われた。

<2009年度事業計画案>

ボランティア・社会貢献活動
 一連の90周年記念事業は4月25日のコンサートが最後となるが、100周年に向けての10年はスタートを切った。今年は千里センターが40周年を迎え、さらに子どもを中心に法人の枠を超えた協働がなされようとしている。そこに大阪YWCAの新しい可能性を感じる。
 YWCAの目的を実現するための〈行動計画2007―09〉の最終年にあたり、会員一同が一つひとつをより深く認識し、各部委員会を通しての働きにつなげる必要がある。

事業部門
 人材育成・研修センターでは、葬儀・遺言など人の死にまつわる事柄に前向きに取り組み、現在の生を充実させようとする「エンディング」勉強会を継続する。
 専門学校・日本語学科本科は中国での学生募集に力を入れ、あわせて留学ビザ以外の長期滞在ビザ保有者も広く募集する。

<寄付行為改訂に伴う会則改正>

主な改正点は次の通り。
1.総会の審議内容の変更(会務全体ではなく、社会貢献活動に限る)
2.名称変更 
  @幹部委員会→社会貢献活動運営委員会
  A総会→定期会員集会 
3.委員の任期 
  @運営委員の任期3年→2年
  A引き続き2期まで再選→3期まで再選
4.日本YWCA会則前文を挿入
5.財団運営に関する条項削除

定期総会後プログラム パレスチナを通して考える足もとの平和

 3月7日(土)午後、平和・環境部の主催で、京都大学・岡真理准教授の講演が行われた。2008年12月から始まったイスラエル軍のパレスチナ自治区ガザへの攻撃は、病院や学校への空爆および市街地での戦闘により一般市民に多くの犠牲が出た。死者1300人以上、そのうち410人が子どもだ。その上イスラエルは非人道兵器の白リン弾を使用し、国連も強く非難している。
  講演の中で、幾度も強調されたのは、このような一方的な虐殺は、1948年以来パレスチナの地で繰り返し行われてきたということ。そして、細長いガザの地が2007年以降イスラエルによって完全封鎖され、ガザの人々が生かさず殺さずの絶望的な状態に何年もおかれているということ。
 講演の最中、これはつい最近どこかで目にしたことがある、という既視感を覚え、それが日本YWCA機関紙3月号に掲載されたパレスチナYWCA総幹事ミラ・リゼックの言葉だということに思い至った。彼女は「今回のガザの戦争について特別なことは、悲劇の起こっている場所と時間だけです。場所は数年ごとに変わりますが、標的はずっと変わらず、私たちの子どもたち、女性たち、家族たちなのです。」と訴えている。
  遠く離れた日本にいる私たちにできることは何か、それは連綿と続き、そして今もパレスチナの地で行われている真実を知ること、そして市民が連帯することに他ならないという思いを強くした講演だった。

(文責:編集部)

YWの窓 裁判員制度への疑問

 裁判員制度の趣旨が、今も理解できない。従来の裁判は時間と金がかかりすぎるから?無差別凶悪犯罪や家族間犯罪の増加に対し、社会心理的な背景分析を公判に反映するため?法治国家として市民の倫理懲罰感覚を高め治安をよくするため?
  しかしいきなり、重罪の白黒だけでなく量刑に参加させるとは極端である。市民の良識を問うなら、参考人意見聴取を拡大するとか、法律専門家の社会常識の強化を図るのが本筋である。
  裁判内容は家族や友人にも守秘義務があり、漏らせば罰金とか。心理療法士でも重い内容を専門家同士で担い合うのに、それが出来ない。この守秘性は、結果的に制度の中身が吟味されにくく、評価や修正ができない恐れを生む。
  皆忙しいので、3日位で済むように事件の内容を専門家(裁判官、弁護士、検事)が整理して、残酷な写真はイラストなどにして、わかりやすくするらしい。私たちは裁判の雰囲気も法律用語も馴染みがないのに、各事件については専門家が直接情報で整理し尽くした内容を提示される。圧倒されて疑問など出せるのか。守秘義務の中でメモがとれるのか、詳細を覚えていられるか。裁判は多数決で、自分は無罪と思っても有罪判決の一端を担うこともある。裁判員の名前は記録がされずホッとするかもしれないが、つまり匿名裁判である。これが民主主義なのだろうか?

(会員 山高万寿子)
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