シンポジウムでは、女性のエンパワメントをめぐる社会教育について、各国の取り組みを聴いた。
エジプトでは初等教育の性差が依然として大きく、農村地域では特にそれが顕著だという。女子教育に力を入れることが貧困の悪循環を断つのに必要という視点で、「女の子に優しい学校」の建設、女子の不就学率に関するデータベース作成など、国家レベルで取り組まれている。
ヨルダンでも、農村地域における女性を対象とした小口融資事業や、女性の就労支援事業が行われている。女性が手がけるクッキーやオリーブオイルなどの加工食品が、首都のスーパーで「ブランド」化している例もあるという。
パレスチナからはYWCAの取り組みを聴くことができた。イスラエルによる軍事占領下で、検問地点での人権侵害や暴力に日々さらされながらも、女性の就労支援だけでなく、イスラエルの不当な拘留から釈放された男性対象の社会復帰プログラム、青少年の国際交流プログラムなどを展開している。
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