大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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大阪YWCA機関紙(2008年10月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
女性・子どもの「貧困」に対する「非暴力」のたたかい
大阪YWCA90年の歩みを築いた先輩たちD
たまものを活かして働く二人「阪田 京/山本君代」
YWの窓 パレスチナ再訪
ひろしまを考える旅2008 〜私が平和の種です〜
専門学校あれこれ 日本語コース夏期集中講座

女性・子どもの「貧困」に対する「非暴力」のたたかい

 暴力とは、「相手を威嚇して自分の思い通りに支配するために使う強制的で無法な力」です。一対一の人間関係では、暴力は当然のごとく非難されてきましたし、やっと近年、親子や夫婦など「家庭内」での暴力も人権問題として対応されるようになり、「男性の非暴力教育」とか「子どもを体罰から守る」といった視点での取り組みも注目されつつあるのは、長年、女性のカウンセリングにかかわってきた者として喜ばしい限りです。
 しかし最近、「非暴力社会の実現」というのは個人の関係を見ているだけでは問題を克服できない、いや問題の本質にも迫れない、という思いを強くしています。長年、女性センターでの相談事業にかかわって、DV被害者、性被害や虐待サバイバー、セクハラ被害の後遺症で休職中の女性などの自立支援と住みやすい社会を考える時、社会に構造化されている「強者の論理・弱者切り捨て」という社会の大きな壁、「構造化された見えない暴力」に気づかざるを得ません。
 アメリカ社会では、ブッシュ政権8年間の影響で、年収200万円以下という「貧困家庭」が12・6%に増え、収入が国平均の半分以下の家庭で暮らす子どもの割合である「子どもの貧困率」が21.9%となり先進国では一位です。日本は14.3%で二位(デンマークが2.4%で最低、次にフィンランド、ノルウェーが続く)ですが、日本でもバブル崩壊後の構造改革・新自由主義的市場経済の導入で、女性の大半は非正規雇用に押しやられ、シングルマザー家庭であれば年収100万円台を抜け出すのは至難の業になっています。
 そして、男女格差が経済格差となり、労働ではなくお金がお金を生み出す社会では、「経済格差が安全格差」となってしまうのです。教育も社会福祉も民営化されて利益が優先され、労働者は消費者として企業をさらに富ませるために利用されるという社会の仕組みが、我々の生活だけでなく心をも蝕んでしまい、その結果、若者たちの中には「31歳、フリーター。希望は、戦争。」(赤木智弘「若者を見殺しにする国」双風舎)という主張さえ生まれてきました。そこにあるのは、国・人種・宗教・性別・年齢などあらゆるカテゴリーを越えて世界を二極化している格差構造と、それを糧として回り続ける市場の存在だという指摘もあります。(堤未果「ルポ 貧困大国アメリカ」岩波文庫 2008)。
 国・社会構造・市場経済といった「支配の暴力」に対して、どのような「市民としての不服従」「非暴力の抵抗」ができるのか、今、そのための戦略が市民活動団体には求められていると思います。アメリカや日本を始め経済不安を抱える国では、一部バックラッシュのような原理主義(宗教的な)への揺り戻しが見られます。しかし、本当に聖書の根本の戒めに立ち帰るなら、「殺すな」「盗むな」「むさぼるな」という言葉に忠実でなくてはならないはずです。「非暴力・非支配・非搾取」というキリスト教本来の教えにそむかない社会の実現にむけて、私たち一人ひとりも「具体的な被害者支援」と同時にキリスト者として「構造化された暴力への不服従・非暴力の市民活動」を進めなければと思っています。

(大阪府立女性総合センター(ドーンセンター) コーディネーター 川喜田好恵)

大阪YWCA90年の歩みを築いた先輩たちD 「阪田京/山本君代」

 阪田京は寡黙の人、実践の人であった。大阪YWCAが大きな記念事業に取り組んだ時の募金活動などには、多くを語らず、一緒に働く職員に背中で募金の理念を教えた。
 山本君代はよく語り、若者の中に身をおいてやる気を起こさせる人であった。二人は社会で広く活躍していた。阪田は矯風会、山本はミード社会館の館長や大阪府立勤労青少年会館の初代館長などをつとめた。その青少年会館では青年たちにおいしいうどんを提供するという協力で阪田は山本の働きを支えた。
 『年輪』に創立50周年を迎えて山本の次のような言葉がある。「YWCAは時代とともに生きてゆく」。多方面で活躍した先輩たちに支えられ、YWCAの歩みは築かれた。

YWの窓 パレスチナ再訪

 2008年8月末から約1週間、パレスチナを訪問しました。9月とはいえ日差しは強く、まだまだ夏のパレスチナ。家々の庭や畑にはざくろ、葡萄、くるみ、レモンの木が青々と葉を茂らせ実を付けている豊かな季節でした。そして9月1日からちょうど始まったラマダーン(断食月)!日の出から日没まで飲むことも食べることもしません。クリスチャンの私には「無理しちゃだめ、あなたは断食しなくていい」と食卓を整えてくれ、向かいに座ってパンにバターやジャムを塗っては差し出してくれました。(ちなみにイスラーム教の皆さんは夜中の3時ごろ、夜明け前に腹ごしらえの食事をします。)ラマダーンは苦しい季節のようでもありまするが、人々はみなどこか嬉しそうです。
 今回はホームステイをさせてもらうチャンスに恵まれました。これまで難民キャンプを訪ねることが多かった私は、比較的裕福そうに見える家庭にお邪魔し、一瞬その人たちが占領の被害を受けていないかのような錯覚に陥ってしまいましった。しかし、家屋破壊、土地の没収、「分離壁」の建設、移動の制限、停電、断水等々、占領政策は全てのパレスチナ人を抑圧下に置きます。自分の将来を自分で決めることができない状況におとしめます。子どもから夢を奪い、老人たちが安らぐことを許しませんさない。抑圧される人々の人柄、家柄、宗教、職業、それらがどのような状況にあろうとも、「占領」があってはならない人権侵害なのだということを改めて確認しました。

(職員 宮崎 祐)

ひろしまを考える旅2008〜私が平和の種です〜

 8月15日〜17日、日本YWCA主催「ひろしまを考える旅2008」が開催された。参加希望者多数でキャンセル待ちの中、唯一大阪から参加した中学2年生の西村理沙さんに感想を伺った。

*     *     * 

  新大阪駅で、母は橋下知事の絵のたくさん入ったお菓子を買ってくれましたが、私は、不安でした。
 平和資料館の見学では、被爆者のガイドさんが、展示物の説明だけではなく、自分の体験や、原爆の後の状況も話して下さいました。
 宿泊所では、山梨英和中学校の学Yの3人と同屋になりました。皆とてもいい人達で、同じ学校の友達のように接してくれました。大阪のお土産も喜んで食べてくれました。
 翌日、岩国に行きました。米軍基地がたくさんありました。私は、米軍基地は沖縄にしかないと思っていたので、驚きました。
 3日目に、産婦人科医で被爆2世の河野美代子先生のお話を聞きました。先生は、出産のビデオを見せて下さいました。生まれてくる命の尊さと、原爆で亡くなった命の尊さを思いました。
 山梨の友達は帰ってしまいました。心細く思っていると、東京の高校生とアメリカ、ロシア、スイスから日本に留学している3人の高校生が声をかけてくれたので、友達になりました。外国の友達なんて出来ないと思っていたのに、一緒に宮島観光をしたり、かき氷や広島焼きを食べたりして、楽しかったです。
 最初は不安もありましたが、ふだん会えない人と会ったり、ふだん考えない平和や命について考えたり出来てとても良い機会になりました。

(西村 理沙)

専門学校あれこれ 日本語コース夏期集中講座

 7月22日〜8月8日、日本語夏期集中コースが行われ、今年も44人が世界各地から集まり、暑い中熱心に日本語の勉強に励みました。その中の一人、YWCA紹介の家庭でホームステイに参加しながら勉強したポーランド出身のシゴシ・スタニシェフスキ(愛称シゴシ)さんに感想を伺いました。

*     *     * 

 大きな期待を抱いて日本に来ましたが、同時に大きな不安もありました。でも日本語クラスもホームステイも私をいい意味で驚かせてくれました。
 日本語クラスで一番良かったことは、今まで習ったけど忘れてしまっていた文法を総復習できたことです。私が特に勉強したいと思っていた文法を、何度も繰り返し言うことでしっかりと思い出すことができました。そのうえ先生達は既に何年も外国人に日本語を教えてきた経験があり、教授法はとてもプロフェッショナルでした。
 ホームステイは、私が予期したすべてに勝るすばらしいものでした。ホストファミリーは私に「住」と「食」以上のものを与えてくれました。私を彼らの生活の一部として心を開いて受け入れてくれたのです。私の日本語学習の面でも大いに助けてくれました。すべての面に対して本当に感謝しています。
 今回のことはとてもいい経験だったと自信を持って言えます。そして友人達にも是非勧めたいと思います。

(原文=英文)
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