Nothing about us, without us(私たちに関わることを、 私たち抜きで決めないで)
「ポジティブ女性のリーダーシップは、交渉して手に入れようというものではなく、当然のもの」というカニョロ総幹事の力強い言葉で、『HIV/AIDSにおける女性のリーダーシップ』をテーマとする国際女性サミット(IWS)は開幕した。総会の代議員・傍聴900人に他団体からの1200人を加えた空前の規模。前日に行われた「歴史的」と評されるポジティブ女性だけのフォーラムを受け、「HIV/AIDSの蔓延を断ち切るには、女性のエンパワーメント・政治参加、暴力の根絶が必要」と世界中の女性の声が一つになった。
「ポジティブ女性」とは、HIV陽性(=感染者)女性のこと。「ポジティブな(=前向きな)女性」と置き換えられるくらい、パワフルなポジティブ女性にたくさん出会えた。HIV/AIDSに対する偏見やスティグマ(汚名・恥辱)の根強い日本社会にあって、「糖尿病などと同じ慢性疾患のひとつ」と捉える流れを作って行く責任を強く感じる。
新たな感染者に占める女性の割合が増え続ける背景には、貧困・暴力・ジェンダーの不公正がある。子どもが世帯主である家庭やエイズ孤児の問題にも直面した。日本の私たちにできることは何?