大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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TOP PAGE > YWCAについて > ニュースレター > アーカイブ一覧 > ニュースレター07.11月号
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大阪YWCA機関紙(2007年11月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年9回(4/5、12/1、8/9月が合併号)毎月1日発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
老いと死について 〜未完成の完成〜
大阪YWCAステップハウス2周年を迎えて
常任委員1年目
YWの窓 キレない子どもを育むために
YWCAを100倍楽しむ法

「老いと死について 〜未完成の完成〜」

末期がん患者の苦痛を医学的に緩和するだけでなく、心と魂のケアにも強い関心を寄せる病棟でチャプレンとして、今までに約800人の方を看取ってこられた筆者に、誰しも身近にある「老い」と「死」についてメッセージをいただきました。

「老い」と「死」について考えてみた。「死」は、病気、自然災害、事故など、年齢に関わらず、時には突然、嵐のように不条理な形でやってくる。一方で「老い」は、歳月を重ねた末に迎える、人生の秋のようなステージである。当然、「秋」の後には、「冬」がくるので、「死」を内省する時間や、身近な人を失う出来事に遭遇する経験が多くなることだろう。
共通する部分が、いくつかある。それは「死」も「老い」も、私たちの「喪失」の体験だということだ。「喪失」とは、失うというよりももう少し強く、望まない方向へと、奪われていくような苦々しい体験であると思う。他者の「死」は、その対象への愛着が深ければ深いほど、その悲しみは深くなる。「老い」は、肉体の機能を失っていき、人の助けを受けなければならない自立性を「喪失」するような厳しい体験だとも言える。そして、そのような「死」と「老い」は、誰もが逃れることはできないものである。 誰もが逃れることができないのならば、どのように受け止めていくことができるのだろうか。私は、そのための三つの心構えを考えてみた。
一つ目は、日頃から正直な気持ちを分かち合える人を見つけることだ。そんなことを言われても、「人間なんて、所詮、孤独なものだから、分かり合える筈がない」、「そんな相手は私にはいない」と思う方がいるかも知れない。ならば、あなた自身、私自身が、そのような人になれるように心構えを持ちたいものだ。 二つ目は、いつ、その時が訪れても、悔いのないような時間を過ごす心構えを持つということだ。実際に、私たちは、様々なこだわりや過去や欲に縛られて生きている。そして不自由さを抱えている。しかし、明日、その時が訪れるかも知れないという心構えを持っていれば、今、こだわっている事柄が、本当に大切なものかどうかを内省することができるだろう。
三つ目は、喪失は苦しい体験だけれども、そこにも意味を見出すということができるということだ。「喪失」によって他者の痛みを知り、弱さを知り、自らの限界をも知ることができる。キリスト教では、「死」ですら絶望で終わらないと語っている。
結局のところ私たちは、どんなに努力しても、歳月を重ねても、「未完成」なままの存在であると私は思う。そして、どんな形であっても、その「未完成が完成される」ことが「死」であり、私はそれでよいのだと思う。

(愛和病院チャプレン 今城慰作)

大阪YWCAステップハウス2周年を迎えて

大阪YWCAステップハウスでは、DV被害当事者の自立に向けて、様々なネットワークを活かした総合的支援に取り組んでいます。

ステップハウスとは、DV被害にあった女性と、その子どもが緊急一時避難所を出たあと、自立回復を中長期的に支援するための施設です。大阪YWCAは2005年10月にステップハウスを開設し、今秋2周年を迎えることができました。その間多くの方々に支えていただきました。紙面を借りてお礼申し上げます。
昨年の秋、開設1周年を記念して「大阪YWCAステップハウスを支える会」を立ち上げました。試行錯誤の中、YWCAの様々なネットワークを活かし、総合的な支援を展開しています。2年の間に7名の入居者を受け入れ、一人ひとりの状況に応じて、社会への自立に向けてカウンセリングと生活相談等を実施しています。幸い、完全ではないまでも、心の傷をいやし、新しい生活へと旅だって行かれた方もおられます。支援者の養成としては定例会をもち、法律・福祉・心理分野で研修を積み、時を得て自立へと旅立たれるまでの間、入居者の自己決定を最も大切に心がけ、適切な情報提供ができるよう努めています。
 開設1年後には専門家を交えた「実務者ミーティング」を立ち上げました。支援の課題を総合的に検討し、問題解決に向け具体的に動いています。
また、DV被害当事者の支援活動をより充実させるための啓発、YWCA内外の連携を深めるネットワーク作りにも力を入れています。
一人でも多くの理解者を得ることが入居者の支援に、また暴力のない社会の実現につながります。大阪YWCAでは、ステップハウスの存在を広く社会に周知させることで支援の輪を広げていきたいと考えています。この紙面を借りて多くの方々の支援、協力をお願いいたします。

<ステップハウス入居までの主な流れ>
         行政・民間 
    緊急一時保護施設(シェルター)
           ↓
    大阪YWCAステップハウス事務局
      (電話で申し込み)
           ↓
          面接
           ↓
          入居
ステップハウスでは
◆入居後すぐに生活できる設備が整っています。
・3世帯入居可能です。
・住居や就労の準備をしながら、敷金・権利金なしで原則として6ヶ月間入居できます。
・食事は各自自炊。(米、調味料は常備。その他は自己負担。)
・通勤・通学が可能です。
・利用料金(水道・光熱費込み)
一泊 大人 1,800円(こども 500円)

支援の実施報告(2005年10月〜2007年9月)
@ 入居状況(延べ数)
* 入居者      7人
* 滞在日数   798日
A サポート活動(延べ数)
* カウンセリング        71回
* 生活相談           77回
* 自立相談(住居探し、就職など)114回
* つきそいサービス       20回
* 入居者同士の月1回のミーティング12回
〜退所された方の嬉しいお便りを紹介します。〜
 ご無沙汰しております。早いもので、ステップハウスを出て、もうすぐ1年が経とうとしています。
毎日、仕事に家事に子育てにと忙しいですが、子どもと2人幸せに暮らしています。今こうして幸せに暮らしていられるのも、ステップハウスでの時間があったからだと、改めて実感しております。
 思い返せば当時、無我夢中で大阪まで逃げてきました。知らない土地で子どもを抱え、先の見えない生活の中、ステップハウスで多くの方に支えてもらいました。「ありがとうございます。」という言葉だけでは収まりきれないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。辛いこと、大変なこと、たくさんありましたが、その分、自分自身強くなったと思っています。本当にたくさんの人たちの助けがあったからこそ今の自分がいると思っています。 私の人生、こんなに大勢の人に感謝したことはありませんでした。これからも、この感謝の気持ちを忘れることなく、そして、子どもの母親として恥じぬよう生きてゆきたいと思っています。
(個人情報に属する部分は、筆者の了解のもと訂正して掲載しております。)

ステップハウスを支える会会員を募集中
入会希望の方は下記事務局まで
大阪YWCAステップハウス事務局(06-6361-5500)

常任委員1年目

 昨年の12月から月1回、東京の市ヶ谷にある日本YWCA中央事務所に常任委員として出かけることになり、今、ようやくそのことに慣れつつある。
最初の数ヶ月に感じた戸惑いは、大阪YWCA幹部委員1年目の頃を思い起こさせた。それが解消したのは5月に開かれた中央委員会の準備が始まった頃だと思う。
今まで出席したこともない中央委員会の準備をどうやって進めるのか不安だったが、大阪YWCAの定期総会を準備する感覚と似ていると感じた。他にも通常の会員活動が知らず知らずのうちに研修になっていると気づかされた。日本YWCAの委員会や主催プログラムでなんとかやっていけるのは大阪Yでの経験のおかげと感謝している。
 常任委員として何ができるのかを考えたとき、自分で動いて人と出会い、交流することだと思った。そこで常任委員会の中のビジョン2015委員会に所属することを希望した。その名の通り今総会期のビジョンを推進する委員会で、30代と40代の委員で構成されている。各地域の情報に直接触れて、よい刺激になっている。
 委員会の中では「市民レベルで東北アジアの信頼関係を築く」の中国担当となった。一旦決まれば猪突猛進、8月に「ひろしまを考える旅2007」(日本YWCA主催)、9月に上海スタディツアー(横浜YWCA主催)に参加し、交流の機会を持った。2つの旅を通して、直接対話を重ねることで中国のどこのだれかから、王さん、申さん、陳さんという顔のわかる関係へと変化していったことが私の中で大きな成果となった。日本YWCAは、12月に中国YWCAとの共催で「南京を考える旅」を実施する。多くの人と出会い、交流を通して互いを知り、平和を愛する気持ちを形に表していきたい。
(勝 美恵)

YWの窓 キレない子どもを育むために

 子どもは親の鏡という言葉はその通りだなと、毎日の育児の中で実感している。そして、キレる子どもを作るのはキレる大人だということも。
 被害者にならないための子どもへの暴力防止、人権教育プログラムとして行われているCAP(Child Assault Prevention)は、公教育の場で取り入れられている地域も多く、よく知られている。ただ、加害者がいる限り被害者もなくならない。学校教育の現場では、キレた子どもが加害者になることにこそ頭を悩ませている。そのため、加害者をつくらないプログラムとしてのセカンドステップが最近注目を浴びている。昨年、今年と親子対象の講座をYWCAで開催したが、今年は外部主催の指者者養成講座にも参加してみた。
 その手法は、日常的におこる事柄を題材に3つの段階をふんで自分の感情をコントロールすることを学んでいく。最初の「相互の理解」でどのような気持ちなのか?次の「問題の解決」で問題は何か?どうすれば問題は解決するのか?最後の「怒りの扱い」で怒りの感情をどうコントロールするか?ということを子ども自身で解答を見つけていくように持っていく。その過程で大事なのは、子どもの意見を決して否定せず、また善悪を決め付けないという姿勢だ。
 今回の受講生のほとんどは小中学校、幼稚園などで教育の現場に関わっている人ばかりだったが、日々の子育てや他人との関係にも活用できると思った。相手の話をきちんと聞き、自分の気持ちを伝えるという当たり前のことが実は意外と難しい。このセカンドステップの手法をYWCAでの活動に活かせないだろうかと、今模索している。
(会員 松本貴代子)

YWCAを100倍楽しむ法

 戦後間もなく日本YWCAに入会、その後大阪YWCAに移り42年、会長を務めたこともある二関実枝さんを囲んでお話しを伺いました。
  *  *  *
○YWCA(以下Y)に出会ったきっかけは?
 旭川に生まれ15歳の時に母が急死。遺品の中に聖書と賛美歌があり、キリスト教に出会いました。上京後、教会や無教会の集会に通い日本Yに入会、教育問題委員会・社会問題委員会に入り、戦争責任について学び社会の動きに対する目を開かされました。

○今までピンチだったことは?
 大阪Yの旧会館が老朽化し、建て替えを迫られた頃、様々な問題を抱え議論する中、Yから足が遠のきました。その時、私にとってのYは何なのか、本当にYを離れていいのか自問自答のあげく、一年近く経った頃、思い切ってバザーにケーキを焼き持っていったところ、みんなが喜んで迎えてくれ、仲間として受け入れてくれる温かい場だと感じました。

○会員で良かったことは?
 プログラムを行うことは大変ですが終わったときに達成感を感じます。良くなかった時は反省し、それがまた学びとなります。どんな時も仲間と理解し合う努力の場を与えられていることです。

○おつれあいは最大のサポーターだったそうですが、家族の協力についてひとこ
Yで活動するには家族の協力が必要になります。妻がいきいきと楽しんで成長していく姿を見るのは、夫も嬉しいことではないでしょうか。

○若い会員へのメッセージを
Yは専門店ではなく百貨店だといいます。多岐に渡って活動しているので社会のことが多面的に見えてきます。常に自分たちでやりたい、又はやるべきテーマを見つけてプログラムを行ってください。それが自分の力になり、又社会を動かしていく基になると思います。
  *  *  *
正義と平和をモットーとし、いつもYを支え、80歳を越えた現在も元気に活動している二関さん。ユーモアを交えてのお話に感動を覚え、同時にパワーもいただきました。
(文責 梅田会員部委員会)
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