大阪YWCA阪神・淡路大震災支援活動
1997年度活動中間報告(4月−10月)
大阪YWCAでは、阪神・淡路大震災の翌日から多くの方々の暖かいご支援とご協力に支えられて、災害にあわれた方々の救援活動に取り組んできました。
災害後の心的ストレスの軽減と生活支援のために「仮設住宅訪問活動」「こどものためのプログラム」「ボランティアの育成と研修」などの活動を、専門家の協力を得て実施しております。
- 1.仮設住宅訪問活動
- (1) 神戸市灘区(地域型仮設住宅)高羽仮設住宅、寿仮設住宅、大和仮設住宅
- <活動日> 定例 毎週金曜日
- <活動回数> 31回
- <ボランティア延数> 205名
- ・ 地域型仮設住宅は、高齢者と障害者のための仮設住宅で、生活指導員が常駐しています。各室は4.5畳1間と狭く、台所・浴室・トイレは共同で、狭く不自由な生活を余儀なくされています。そのような中で、ボランティアの訪問を心待ちにされています。
- (2) 西宮市枝川町仮設住宅(一般型仮設住宅)
- <活動日> 定例 毎週月曜日
- <活動回数> 31回
- <ボランティア延数> 80名
- ・ 一般型仮設住宅の中で、高齢者と障害者の方々を中心に訪問しています。空き家の目立つ仮設住宅ですが、訪問者の中にまだ転居のめどが立たない方が6名おられます。これからの精神的な支えの必要性を強く感じています。
- (3) 大阪市淀川区十八条仮設住宅(一般型仮設住宅)
- <活動回数> 8回
- <ボランティア延数> 64名
- ・ 十八条仮設住宅では、幼児から高齢者まで幅広く訪問していました。復興住宅などに移転される方々も多く、訪問活動は7月をもって終了しました。
- (4) 特別プログラム 「日帰り バス・ツアー」
- 日 程 1997年10月3日(金)
- 行き先 有馬温泉 簡易保険保養センター
- 参加数 34名(仮設住民16名 、ボランティア18名)
- ・いつもは車椅子なのでと遠慮されていた方々に声をかけて、バス・ツアーを実施しました。障害が重く、週1回のデイサービス(入浴サービスでは、わずか2〜3分間ぬるい湯船につかるだけ)を利用されている方が、涙を流して喜んでくださったのが印象的でした。
- 2. こどものためのプログラム
- (1) ヒーリング・キャンプ(親子キャンプ)
- 日 程 1997年9月27日(土)〜28日(日)
- 場 所 関西学院千刈キャンプ場
- 参加者 21名
- ・「子どものための生と死の準備教育」プログラムとして、震災を体験した親と子のリフレッシュキャンプを実施しました。こどもにとっても、親にとっても、多くのことを考えさせられた震災であったことを痛感するキャンプでした。
- (2) ビタミンI座
- ・ 震災を体験したこどもたちが一芸を練習し、仮設住宅で公演を実施しています。練習を重ねる中で、こどもたちは自信と元気を回復し、公演をとおして、被災地の大人たちにも元気を回復してもらっています。参加者全員が共に勇気づけられるプログラムとなっています。
- <今年度の公演予定日>
1997年12月28日(日) 於:しあわせの村仮設住宅
1998年 1月15日(祝) 於:西宮市枝川町仮設住宅
- (3)「こどものための生と死を考える」ワークブック翻訳発行準備中
- 3. ボランティアの育成と研修
- (1) 市民ボランティア実践講座
- 日 程 1997年6/20、27、7/4、11 計4回
- 場 所 神戸YWCA
- 参加数 18名
- 講 師 金香百合(大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
楠本節子(大阪YWCA仮設訪問グループリーダー)ほか
- 内 容 人間理解と対人援助、仮設住宅の現状と問題点、
- ボランティア現場実習 など
- (2)「子どもの喪失体験をどうサポートするか!?」
- 日 程 1997年6月21日
- 参加数 25名
- 講 師 西澤 哲(心理臨床家/日本社会事業大学助教授)
岡田幸之(精神科医/東京医科歯科大学)
金香百合(大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
- 内 容 子どもの喪失体験とは? 子どもの生と死の教育とは?
喪失体験のサポートとは? など
- (3) 仮設住宅訪問活動ボランティアのための「事例研修」
- 年10回(予定)
- (4) こども対象プログラムのリーダー研修会
- 日 時 1997年4/26、5/24、6/28、8/30
- 参加数 12名
- 内 容 グループワーク
−グループワーカーとしての基本を身につける−
[こころのケア・ネットワーク]|
[子どものためのプログラム]|
[緊急救援活動]|
[ボランティア募集と研修]|
[阪神・淡路大震災支援活動報告書]