大阪YWCA阪神・淡路大震災支援活動
1996年度こころのケア・プロジェクト活動報告
大阪YWCAでは、阪神・淡路大震災の翌日から多くの方々の暖かいご支援とご協力に支えられて、災害にあわれた方々の救援活動に取り組んできました。
今年度は災害後の心的ストレスの軽減と生活支援活動を柱として、救援活動の当初から協力を得ている専門家の方々とともに組織した「こころのケア・ネットワーク」が母体となって活動に取り組んでいます。
活動内容は、(1)仮設住宅訪問活動(3グループ)、(2)被災を経験したこどもたちへのサポートプログラム(2グループ)、(3)ボランティアの育成と研修を基本活動とし、昨年に引続き実施しています。
- 1.仮設住宅訪問活動
- (1) 神戸市灘区高羽仮設住宅、寿仮設住宅、大和仮設住宅(地域型仮設住宅)
- ・活動回数 67回
- ・活動ボランティア延数 333人
- ・登録ボランティア数 15人
- (2) 西宮市枝川町仮設住宅(一般型仮設住宅)
- ・活動回数 56回
- ・活動ボランティア延数 162人
- ・登録ボランティア数 20人
- (3) 大阪市淀川区十八条仮設住宅(一般型仮設住宅)
- ・活動回数 50回
- ・活動ボランティア延数 270人
- ・登録ボランティア数 18人
- (4) リーダー会(月1回)
- 7月からグループ毎に3人のリーダーを決め、情報交換と活動現場における問題点の整理を行い、仮設住宅訪問活動における取組みについてを検討を行った。
- 2.ビタミンIプログラム
- 被災地のこども対象プログラム。登録ボランティア数 18人。
- (1) ディプログラム
- 1.仮設住宅訪問活動
- 活動日:1996年6月〜9月 月1回 《第2日曜日 計4回》
- 場 所:神戸市中央区ポートピア第6仮設住宅
- 参加者:延119人
- (内、こども 34人、大人 20人、ボランティアリーダー 61人、
コーディネーター 4人)
- 内 容:仮設住宅の子どもたちとの自由なあそびの空間づくりを行った。
現地のボランティアグループが定期的に活動を実施されているので、
この活動は9月で終了した。
- 2.サマースクール
- 日 程:1996年8月3日(土)、4日(日)、6日(火)、7日(水) 《4日間》
- 場 所:神戸市中央区神戸YWCA他
- 参加者:62人
- (内、小学1〜6年生 45人、ボランティアリーダー 16人
コーデイネーター 1人)
- 内 容:手作りのクラフトと手紙をもって、西灘仮設住宅を訪問し、
交流会をもった。
- (2) チャオチャオキャンプ
- 日 程:1996年9月22日(日)〜23日(祝) 《1泊2日》
- 場 所:YMCA六甲研修センター
- 参加者:46人
- (内、小学4〜6年生 30人、ボランティアリーダー 14人
スーパーバイザー 1人、コーデイネーター 1人)
- 内 容:自然の中での生活をとおして、「生命の尊さ」と「仲間づくり」をテーマに
キャンプを行った。
- (3) ビタミンI座
- 練習日:1996年12月22日(日),1997年1月12日(日)
- クリスマス公演:1996年12月23日(祝) 於:神戸平安教会(神戸市灘区)
- 102人
(内、観客 約70人
ビタミンIメンバー(小学3〜6年生) 15人
ボランティアリーダー 14人
スーパーバイザー 2人、コーデイネーター 1人)
- 新春のつどい:1997年1月15日(祝) 於:枝川ふれあいセンター(西宮市)
- 102人
(内、観客 約80人
ビタミンIメンバー(小学3〜6年生) 12人
ボランティア 25人、コーデイネーター 1人)
- 内 容:昨年出演したこどもたちの強い要望により、今年度も実施した。
神戸平安教会は昨年に引続き2回目の公演となった。
西宮枝川町仮設住宅では、毎週訪問活動を行っているボランティアの
協力を得て、80人もの住民の方の参加を得て、こころふれあう会が
もてた。
- (4) ビタミンI春キャンプ
- 日 程:1997年3月29日(土)〜30日(日) 《1泊2日》
- 場 所:YMCA六甲研修センター
- 参加者:45人
(内、小学3〜6年生 30人、ボランティアリーダー 12人
スーパーバイザー 2人、コーデイネーター 1人)
- 内 容:「いのちを考える」をサブタイトルにつけ、被災を経験したこどもたちと
ともに生と死を考えるプログラムを実施した。特に「生命(いのち)」に焦点を
しぼって行った今回のキャンプは、ほんの手始めにはすぎなかったが、
こどもたちから学ぶことの多いキャンプとなった。
- 3.わいわい神戸っ子
- 被災地の小学生対象プログラム。登録ボランティア 27人。
- (1) 第1期ファイナルキャンプ
- 日 程:1996年4月28日(日)〜29日(祝) 《1泊2日》
- 場 所:国立淡路島青年の家
- 参加者:96人
- (内、小学生 71人、ボランティアリーダー 24人
コーディネーター 1人
- 内 容:わいわい神戸っ子にとっては初めての宿泊プログラムで、しかも船での
移動となった。一人ひとりの力は小さくても、多くの人々に助けられて
2日間を終えることができた。
- (2) 第2期例会
- 第1回 1996年9月1日(日) 「夏休みさいごの遊ぼう会」
- 場所:生田文化会館
- 出席:39人(こども 23人、ボランティアリーダー 16人)
- 第2回 1996年10月27日(日) 「宝島 冒険アスレチック」
- 場所:須磨離宮公園
- 出席:59人(こども 43人、ボランティアリーダー 16人)
- 第3回 1996年12月25日(日) 「クリスマス」
- 場所:生田文化会館
- 出席:83人(こども 65人、ボランティアリーダー 18人)
- 第4回 1997年 1月19日(日) 「大カルタ大会」
- 場所:生田文化会館
- 出席:43人(こども 28人、ボランティアリーダー 15人)
- 第5回 1997年 2月 8日(日) 「雪あそび」
- 場所:波賀町原ふれあい公園
- 出席:54人(こども 42人、ボランティアリーダー 12人)
- 4.ボランティアの育成と研修
- (1) 市民ボランティア実践講座(初心者向け)
- 第3回 日時:1996年6月29日(土)、7月6日(土)、7月13日(土)
- 10:00〜16:00
- 場所:兵庫県福祉センター、神戸市灘区仮設住宅3ヶ所
- 出席:30人
(内、参加者 15人、講師 6人、ボランティア 8人
コーデイネーター 1人)
- 講師:大川記代子(JOCS/保健婦)他5人
- 内容:人間関係トレーニング、問題解決トレーニング、仮設住宅の現状
と問題点、訪問ボランティアの心構え、ボランティア現場実習他
- 第4回 日時:1996年11月1日(金)、8日(金)、15日(金)
- 10:00〜16:00
- 場所:大阪YWCA、神戸市灘区仮設住宅3ヶ所
- 出席:80人
(内、参加者 58人、講師 9人、ボランティア 12人
コーデイネーター 1人)
- 講師:小西聖子(東京医科歯科大学 助教授
/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)他8人
- 内容:こころのケア講演会、人間関係・問題解決トレーニング、仮設住宅
の現状と問題点、訪問の心構え、ボランティア現場実習他
- (2) ボランティア研修会(経験者向け)
- 1.仮設住宅訪問活動ボランティア対象
- 回数 11回 参加ボランテイア延数 202人
- 講師:加藤寛(兵庫県精神保健協会こころのケアセンター)
大上律子(兵庫県精神保健協会こころのケアセンター)
小西聖子(東京医科歯科大学 助教授/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
西澤哲(日本社会事業大学 助教授/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
金香百合(大阪YWCA専門学校専任講師/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
- 2.こどものためのプログラムボランティア対象
- 回数 7回 参加ボランテイア延数 126人
- 講師:西澤哲(日本社会事業大学 助教授/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)
- 川辺隆平(兵庫県西宮児童相談所相談調査課長)
- 春本幸子(医療ソーシャルワーカー)
- 所佳子(くるみ幼稚園 園長)
- 金香百合(大阪YWCA専門学校専任講師/大阪YWCAこころのケア・スーパーバイザー)他
- 5.スーパーバイザー
- 小西聖子(東京医科歯科大学被害行動学研究部門 助教授)
- 西澤哲(日本社会事業大学 助教授)
- 岡田幸之(東京医科歯科大学被害行動学研究部門 助手)
- 金香百合(大阪YWCA専門学校 専任講師)
- 6.厚生大臣より阪神・淡路大震災での救援活動を評価され、感謝状をいただく。
[こころのケア・ネットワーク]|
[子どものためのプログラム]|
[緊急救援活動]|
[ボランティア募集と研修]|
[阪神・淡路大震災支援活動報告書]