りさーら

(大阪YWCA国際部パレスチナグループ発行ニューズレター)

第7号 2002年5月発行


<目 次>

それぞれのパレスチナ支援
今こそ声をあげましょう

私たちにできることは?

緊急支援募金・署名のお願い

現地からの生の声がぞくぞく届いています


◎今こそ声をあげましょう


 2002年3月29日以降、西岸地区の難民キャンプやその他のパレスチナ人居住区へのイスラエル軍による攻撃が凄惨を極めています。イスラエルが報道や査察を厳しく制限しているため情報は限られていますが、インターネット上を駆けめぐっている情報が伝える虐殺の全体像は、かなり大規模なものです。1982年9月、レバノンにあるサブラ・シャティーラの両難民キャンプで罪無きパレスチナ人が、イスラエル軍に周囲を包囲される中虐殺されるという痛ましい事件が起きました。悲劇を繰り返さないため、私たちは黙っているべきではありません。何もしないということは、加害者側に立つのと同じことです。声を上げましょう。見過ごしてはなりません。


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◎私たちにできることは?


 昨年末、パレスチナを訪れた時、強く感じたことが二つあります。一つは、パレスチナの人は「世界中から見放されている」と感じているということ。いろいろな人から異口同音にこの言葉を聞きました。怒りや悲しみの声に耳を傾けようと思っている人間が日本にもいるということ、不正義に憤りを覚える人間が日本にもいるということを伝えたいと思うのです。二つ目は、支援団体の資金難です。パレスチナYWCAもそうですが、イスラエル占領下にあり経済活動を妨害されていますから、自らの努力でお金を生み出すことが困難な状況です。パレスチナYWCAの大きな収入源は専門学校とホステルですが、現在エルサレムが封鎖されており専門学校生がYに通うことができません。観光客が激減している今、ホステルも赤字経営です。イスラエルから科された不当な税金も納め続けねばなりません。お金の支援は本当に必要とされています。 
(職員)


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緊急支援募金・署名のお願い


日本YWCAがパレスチナYWCA支援緊急募金を開始しました。まずYWCAを通してパレスチナの人たちに私たちの心を伝えませんか。大阪YWCA本館、千里の受付に募金箱をおいています。
募金期間: 20002年7月末日まで
振込先:   郵便振替:日本キリスト教女子青年会 口座番号 00170-7-23723
通信欄に「パレスチナY支援」とお書き添えください。
 (集まった募金は直接パレスチナYWCAに届ける予定です)

また、「パレスチナ子どものキャンペーン」から、イスラエルのシャロン首相とアメリカのブッシュ大統領宛にイスラエル軍の攻撃を即時無条件に停止することを求める署名活動への協力依頼が来ています。これは5月10日が〆切です。ぜひご協力下さい。


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◎現地からの生の声がぞくぞく届いています


リマさん(元パレスチナYWCA会長)からのメッセージ
<ラマラが再び占領されて4日目> "2002.4.1"
 兵士たちが家に来て窓をめちゃくちゃにたたき壊し、泥だらけの靴で入って来た。"他人の家に入る前には、その泥だらけの靴をぬぐってから入りなさい"と言ったが無駄で、わたしは階下を掃除しなければならなくなった。私は思わず、良心的兵役拒否をするよう彼らを説得し始めた。勿論失敗だったが。 彼らは家じゅう引っ掻き回した揚げ句、私の家の隣の建物の門も階段も窓も完全に破壊した。
 この兵士たちのやりとりで私が思ったことは、侵略軍隊がいかに脆弱かということ。兵士たちは砲身のかげに自らの恐怖心と不安と良心の呵責を隠しているのだ。銃を向けられている私たちの方が却って、合法だという十分な知識と間違ったことをしていないという確信のために力強く堂々としているということ。
<7日目>
 朝、銃を構えて家の中を調べ回る兵士たち。何故と聞くと、この辺りに悪い奴らが居るからだと言う。なんと滑稽なことか。他人の土地と魂を侵略するのに、赤い絨毯や花で飾って迎えてもらえると期待していたのだろうか。しかし正直私は腹が立つ。一度の家宅捜査では足らず、隅々までのぞかれ引っ掻き回す、これほど感じの悪いことはない。これを書いている間にも恐ろしくて大きな音がして、心臓が縮みそうだ。炎が上がっている。次に何が起こるのか。もう書いてはいられないので今は止めます。

アブラ ナシル(パレスチナYWCA総幹事)からのメッセージ "2002.4.2"
 夜間外出禁止令が出されたため、どのような理由であれ家を出られない。軍に包囲されているということは、いつ軍が家に侵入されるかわからないということです。家の中を荒らされ、宝石やお金を盗まれ、洗面所を汚物だらけにされるのです!!建物の残骸からは負傷者を病院に搬送出来ず、出血多量で多くの人々が死んでいきます。正義と人道が踏みにじれる場合、沈黙は金ではありません。知らない場合は知ろうと努めるべきです。ここで何が起こっているかを知れば、流される血を分け隔てする人でないかぎり、黙っていることは出来ないはずです。この世界には強大国が命じた新たな価値基準があり、どう生きるべきか、私たちの言葉をどう使うべきかまで指図しようとしているのではないでしょうか。私たちの血で手を洗っている人がどれくらいいるのでしょうか。水は貴重です。乾いた人の喉を潤すためにはとっておかなければなりません。いくら水があっても被害者の血を洗い流せません。

「真理はあなたたちを自由にする… いつの日か」

YMCAのRifat Kassisの16才になる息子が友人に向けて書いた手紙   "2001.10.25"
Imagine, the people without food, bread, milk and the young kids how can not drink or eat anything. My parents are trying their best to let us feel safe but I know from my heart that they are also afraid. When the Israelis start shooting, we feel as if they shoot from inside our house. It's terrible, just terrible. I feel so lonely and tired, so I can not do anything. Just sitting watching TV and watching the daily funerals. Why this should happen to us? Why the world is silent? Are we different from others? They say we are terrorists … but we are not. They have many kind of technology weapons and we only have small rifles and we are called terrorists … by trying to defend ourselves we became terrorists. Imagine someone enters your house and kicks you out and when you try to take back the house you became the terrorist. (DEFER KASSIS)
So all I want from you is to send this son's massage to as much as you can and send it to the whole world so that they can know…(RIFAT KASSIS)
[NGO大学メーリングリストより]

◆こんなサイトもあります!

http://www.unrwa.org  UNRWA(国連パレスチナ難民国際事業機関)のHPです。
http://www.pakin.no/lightcandel.asp  インターネットの画面上でろうそくを灯しています。
◆こんな活動もあります!
「非暴力平和隊」
紛争地に市民が丸腰で出かけていって非暴力的な手段で抵抗運動を行うというものです。6月上旬にパレスチナに出かけることを計画中のようです。


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発行:大阪YWCA国際部パレスチナグループ