私は、ことばによるコミュニケーションや異文化理解への興味から、今年4月、会社勤めの傍ら日本語教師養成講座に通い始めた日本語教師“たまご”だ。5月からはFFPを利用し、国費の中国帰国者である西さん(中国残留孤児二世)・周さん夫妻と交流している。交流の時間は毎週木曜日の午後約1時間半、内容は、私が二人の授業の復習を手伝う他、身の回りの出来事や中国と日本の生活習慣・文化の違いなどについて雑談をする、といったところだ。
私はまだ教授法を勉強していないため、二人の復習を手伝うと、学習者への実際の教え方や学習者の疑問箇所を垣間見ることができ、非常に勉強になる。
しかし私にとってFFPの最大の収穫は、自分が日本語教育にどう関わりたいか考えるきっかけを与えてもらえることだ。例えば二人との会話には、楽しい話だけでなく、日本で生活するストレスや不安の話も出てくる。そんな時、日本語が二人と家族の生活を大きく左右している現実に改めて気づかされると同時に、日本語教育能力は教室で学習者に日本語を教える以外の場面でも色々役に立ちそうに感じられ、将来の目標が広がる(何を目指すにせよ、勉強することは果てしなくありそうだ…)。
以上、FFPが“日本語教師たまご”にもたらす効用を書いてみたが、私は、これらを抜きにしても、朗らかで勉強熱心な西さん・周さんと過ごす時間がとても好きだ。単純に二人と話すのは楽しいし、日本語を話すこと・聞くことに集中しながら、「相手に伝えたい/相手を理解したい」という思いでコミュニケーションを図るという共同作業も気に入っている。
最後に、西さん・周さん、いつもありがとう。そしてこれからもよろしくお願いします!
(日本語教師養成講座受講生)
※FFP(Foreign Friendship Program)・・・外国人と日本人が日本語で交流するプログラム。