国際部ってどんなところ?
あなたは“国際”という言葉から何をイメージしますか?
「“国際”ってなんだか難しそう。」「英語が喋れないとダメでしょう?」などと感じる方も多いはず。
世界団体であるYWCAにおいて、「国際部」が活躍する場面が多くあるのは事実です。
でもでも決して難しいことをしているわけではありません!私たち国際部は…『何でも屋さん』。
世界のみーんなが幸せに暮らせればいいなぁという思いがあれば、それは国際部の活動につながるのです。
そんな国際部の活動の中から、2つのプログラムをご紹介します。
―パレスチナに届け!― Keep Hope Alive
私たちが、2年前から力を入れて行っているのが「オリーブの木キャンペーン推進プログラム」です。
2004年度から3年をかけて毎年約10万円の募金を集め、3年間で集まった募金でパレスチナに100本のオリーブの木を植えるのが目標です。
1年目はキャンペーンの周知を目的としたコンサートを実施し、目標の10万円を集めることができました。
今年度はすでに5月に関連プログラムを行い、8月にはパレスチナからのゲストを迎えプログラムを行いました。
8月21日(日)、「パレスチナYWCA青年を囲んで」が開かれました。「ひろしまを考える旅」(日本Y主催)のために来日したパレスチナYWCAの職員のラミさんを迎え、パレスチナの現状などについてお話していただきました。熱心な参加者による質疑応答も含め、充実した会になりました。
現在パレスチナではイスラエル軍が入植地を広げており、パレスチナ人はその支配下で制限された生活をしています。ラミさんからイスラエル軍によって設けられたチェックポイントで受けた身体検査などの実体験や、パレスチナ人居住地を囲むように建設されている壁についてうかがいました。ニュースや活字を読むだけでは遠い世界であった話が現実味を帯び、その現実は日常的な人権侵害に満ちた、想像以上に厳しいものだとわかりました。ラミさんの「海外で初めて自分が人間だと感じられる」という言葉が強く心に残っています。
一方で、現状の変化への希望に繋がるお話もありました。オリーブの木キャンペーンの植樹数は年々増加しており、今年も12月からの植樹シーズンに向けて準備が勧められているそうです。当日の出席者にも実際にキャンペーンに参加したことのある方がおられ、確実に運動が広がっていることを感じられました。また、会の最後には「なかなか結果は出ないけれど、こういう活動こそ大事だとわかった」という出席者の感想もありました。日本人に望むこととして、ラミさんは「キャンペーンへの参加はもちろんだが、まずはもっと多くの日本人にパレスチナのことを知って欲しい」と述べられました。キャンペーンのスローガンはKeep Hope Aliveです。パレスチナの方々の希望が一日も早く実現するように、彼らの思いを伝えていきたいと思います。
(国際部委員)
※このキャンペーン推進プログラムは来年度も引き続き行います。みなさまのご協力をよろしくお願いいたします。
―出会い、感じ、行動する!―
これからの地球の担い手である子どもたちと関わっていくことも国際部の活動の1つです。
子どもたちと主に関わっているのは、リーダーと呼ばれる大学生や社会人の青年たちです。
私たちのリーダー会では、ハロハロワールドスクールという小中学生を対象としたプログラムを実施しています。
「ハロハロ」とは、フィリピン語で「ごちゃまぜ」という意味があり、世界中の人びとと仲良くできたらという思いが込められています。ハロハロワールドスクールでは、年に数回、デイプログラムやお泊りプログラムを実施しています。環境、平和など毎回違うテーマを掲げ、学校の勉強とはまた一味違う、様々なプログラムを作ってきました。世界中で起きている問題を取り上げることもあります。
毎回一番苦労するのはやはり、難しい内容を子どもたちにどう分かりやすく説明するかということです。そのためにミーティングを重ね、意見を出し合い、たくさんの案の中から楽しく学べるものを探していきます。でも勉強ではなく、楽しく遊ぶことを第一に。
8月29〜31日のピースキャンプでは、「もうひとつの地球〜ハロハロの国〜」をテーマに、こんな国があったらいいな・こんな国に住みたいという子どもたちの思いを形にしました。新しいリーダーも多く参加し、より一層盛り上がり、大成功でした。
健康面、安全面など、考えなければいけないこともたくさんあります。パワフルな子どもたちにリーダーの方が振り回されることもあります。疲れを知らない子どもたちにいつも驚かされています。苦労して作り上げたプログラムは、あっという間に終わってしまいます。しかし苦労した分、やり遂げたときの喜びは本当に大きく、プログラム終了後はいつも余韻に浸っています。気が付けば自分たちが子どもたちから色んなことを学んでいるのです。とてもやりがいのある活動だと思います。これからも意味のある、楽しいプログラムをたくさん考え、子どもたちと共に成長していきたいです。
(国際部リーダー)
他にも、滞日外国人の子どもたちのサポートや開発教育プログラムの企画などもリーダー会では行っています。
興味のある方はいつでもご参加ください!
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