◇男の目
男女共同参画社会
◇大阪YWCAシャロン千里 ポプリン工房
〜心・楽・創〜(ここ・らく・そう)
その他
1年あまりの準備期間を経た後、貸し出しを始めたのが’83年の4月のことでした。未熟児網膜症のお子さんを持つお母さんの「子どもに本を読ませたい。」という言葉を聞いたのがきっかけです。以来20年、目の前のことをこなしているうちに、あっという間に過ぎたように思いますが、振り返ってみれば、大阪Yでは千里センターからシャロン千里への、建て替えと組織替えという大変化がありました。点訳の面では、パソコンが使われるようになり、点訳規則の改訂が2回。やはり変化に富んだ20年でした。
初めの10年は、メンバーが20名を切ったこともありましたが、さしたる困難もなく過ぎました。10年を過ぎるころから、出来上がった点字本を収納する場所が問題になり始めました。建替えの時には、15年ぐらいは心配しなくてすむような書庫を計画の中に入れていただきたい、そのためにはメンバーも費用の一端を負担しようと、積み立てを始め、寄付もして大いに期待しました。しかし、建ぺい率などの関係で書庫は、実現しませんでした。ボランティア室の中にスペースをとっていただいた書架ももう満杯になり、次の解決策が急がれるところです。
私達の活動は、点訳をするだけではなく、本を貸出すことも含まれます。点訳は家で行い、シャロン千里に集まる月曜日には、校正と、貸出しに必要な諸々の仕事をしますので、ボランティア室は大変賑やかです。初めていらした方はびっくりなさると思います。点字本は郵送(無料)で全国、どなたにも貸出しています。
昨年、小学校のときからの利用者が大学の児童文学科に入学して、授業に使うテキストの点訳依頼や、読んでおくようにといわれた児童書の貸出し申込みが、次々に来るようになりました。できるだけの対応をしようと話し合っていますが、まだ点訳していない本が多いことを痛感させられています。
最後に運営費のことを・・・。この活動は収入を産み出すことができませんので、各種の助成金や寄付を頂くべく毎年苦心しています。「少し疲れた」というのが本音です。もう少し安定して運営費を確保できればいいのですが。
私達はこれからもこつこつと活動を続けるつもりです。今まで同様、どうぞご支援ください。
点字子ども図書室代表 澤田裕子
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この度、利用者からのお手紙を編集した「指のかけはし」と題する本を出版しました。視覚障害の方の日常が少しはわかっていただけるかもしれません。ぜひ多くの方々に読んでいただきたいと願っております。
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